長期間にわたって減配していない企業は、減配リスクが少なく今後も安定した配当が期待されます。

 私も保有している学究社、オルバヘルスケアホールディングスは前期まで10期以上も配当を減らしていません。ただ学究社は優待を遡って廃止した実績があります。


 また、PBRが理論上の解散価値である1倍を下回っている、アーバネットコーポレーション  、モリトは株主還元策の強化が期待できる銘柄として保有しています。




○学究社(9769)



 学究社は、国内と海外に充実の教育ネットワークを展開する進学塾「ena」を運営しています。


 四季報によると、新規教室7程度。既存校は受験学年の生徒募集が想定以下。光熱費上昇、従業員3・5%賃上げも響く。授業料値上げでこなせず営業益横ばい圏。25年3月期も開校増。既存校は小学生堅調で増益基調。


 47歳の栗崎氏が23年10月新社長就任、創業者で51年務めた河端氏は会長に。麻布、開成など私国立中合格コースを24年春渋谷に開校、私立中学分野に本腰。



 1/26の終値は2040円、配当利回りは4.26%となっています。2000円を割れば買い増ししてもいいかと考えています。


 決算予定日は2/8で、内容を見てから買うのも良いかも知れません。



 因みに、学究社の株主優待は、毎年3月末時点の株主に実施されていました。従来の内容は「100株以上を保有する株主にQUOカード1000円分を贈呈」というものでした。


 しかし、この株主優待は、2022年3月末に実施した分を最後に廃止され遡って、すでに権利確定済みの2023年3月末の株主には贈呈されないことが23年の5月に発表されました。


 学究社が株主優待を廃止する理由は「株主平等の原則に基づく公平な利益還元の在り方という観点から慎重に検討を重ねた結果、株主の皆様への還元は、配当金による直接的な利益還元を充実させていくことがより適切であると判断し、株主優待制度を廃止させていただくことといたしました」とのことでしたが、すでに権利が確定していたはずの株主優待を廃止するのは異例です。


 オリックスなども優待を廃止しますが、発表後、数年後に廃止という方が好感がもてると思います。




 

○オルバヘルスケアホールディングス(2689) 




 医療器材販売商社のカワニシを中核とする持株会社。医療現場のパートナーとして大手基幹病院や大学・企業研究所を主要顧客に医療器材(手術関連・整形外科・循環器消耗品、設備・備品)の販売をしています。



 四季報によると、医療器材は関西で消耗品伸長、設備備品も自動精算機を東京圏で拡販。出足はSPDの前期失注や人件費増が利益抑えるが、仕入れ改善等で通期微増益圏。配当方針を増配か維持に変更、増配余地拡大。


 関係薄かったオリンパスの系列商社と協業、福島県限定で始めた同社製消化器内視鏡1次卸が好発進。進行中の中計でDX重点、経費精算など業務効率化急ぐとなっています。


 1/31 に決算を予定しています。



 こちらはQUOカード(1,000円)が株主優待としてもらえます。ただ、これまで継続保有がなくても優待を取得できましたが、今後は1年以上の保有が必要となりました。


 1/26の終値は1858円、配当利回りは3.77%となっています。




 ○アーバネットコーポレーション(3242)



 同社は、投資用ワンルームマンションの開発・販売が主軸のマンションデベロッパー。


 中古マンション等の仕入販売や不動産賃貸なども手掛けています。



 四季報によると、主力の投資用ワンルーム販売は651戸(前期584戸)に回復。資材高受けた販価上昇も効く。全戸販売契約済みで工期順守に取り組む。ただ前期並みの好採算物件減り粗利率下降。営業益微増圏。


 売上数十億円規模の買収に意欲的。グループ戦略推進部設け探索体制も整備。ストレージ王と提携し、用地等の情報交換、トランクルーム組み込み物件検討となっています。


 こちらは株主優待はない銘柄です。6月、12月配当ですので、ゆっくり安くなったところで買い増しできればと考えています。


 

  決算予定日は2/9で、1/26の終値は404円、配当利回りは4.95%となっています。




 ○モリト(9837)


 

 パーツの総合商社モリトは、ハトメやホック、マジックテープなどのパーツを扱う専門商社です。


 

 モリトの株価は2023年まで安値で推移していましたが、利益配分について、「安定的かつ継続的配当の実現」「親会社株主に帰属する連結当期純利益に対する連結配当性向50%以上」「連結自己資本配当率(DOE)目標4.0%」を基本方針とし、これらの基本方針を前提に、財政状況、資産の見通し等を総合的に勘案し増配を続け、株価も急上昇した銘柄です。


 四季報によると、24年11月期も国内は医療関連部品など好採算品や靴付属品が堅調。中国は自動車関連の不採算取引撤退が効く。欧米アパレル向けも上向き。仕入れ高を転嫁でかわし、営業益続伸。子会社清算特益ない。


 

 バッグ等に続き自社ブランドのダウンウェアをネット販売開始、BtoC拡大意欲。26年11月期営業益25億円目指す中計は修正も。ベトナムの縫製能力増強中となっています。


 1/26の終値は1425円、配当利回りは4.07%となっています。


 安くなったところで適宜、買い増しできればと考えています。



 減配リスクが少ないとはいえ、減配がないとは限りません。よく考えて、自分の資産の許容範囲内での投資が良いと思います。



 




 


 今日は大根とブロッコリーを収穫しました。