ダウ平均株価は前日比94・45ドル安の3万7266・67ドルで取引を終えました。



 ダウ平均はFRBの金融引き締めが長期化するとの観測から続落となりました。


  12月の小売売上高は前月比0.6%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.4%増)を上回りました。


 個人消費が堅調さを保っているとして、インフレの抑制が遅れるとの見方が広がり市場ではFRBが3月に最初の利下げに動くとの期待が後退しました。



 米長期金利は一時4.1%台前半と昨年12月中旬以来の高水準に上昇。金利と比べた株式の相対的な割高感が意識されたのも株売りを促しています。


 前日にはFRBのウォラー理事が早期の利下げ観測をけん制したこともあり、市場では過度な利下げ期待が薄れ株売りが続いています。



 ナスダック総合指数の終値も88・73ポイント安の1万4855・62でした。


 個別では、モルガン・スタンレーが続落となりました。前日は決算を受けて株価下落となりましたが、今日はアナリストの投資判断の引き下げが伝わり続落となりました。。



 スピリット航空も大幅続落となりました。前日はボストン連邦地裁が反トラスト法に抵触する恐れがあるとして、ジェットブルーによる同社の買収を阻止する判決を下したことで売りが強まっていました。本日もその流れが続きました。



 一方で、ボーイングは反発しました。米連邦航空局(FAA)が737MAX-9の最初の40回の検査を完了。FAAはその結果を徹底的に検証すると述べています。ドアプラグのある同型機はすべて、FAAがすべての安全要件を満たす検査・整備プロセスを検討し、最終承認するまでは、地上待機となります。



 

(ドル円)



 ドル/円は一時148.52円と、11月28日以来の高値を更新しました。


 ニューヨーク市場でも円安・ドル高が継続となりました。その後、米商務省が発表した昨年12月の小売売上高は前月比0.6%増と、2カ月連続でプラスで、市場予想(0.4%増=ロイター通信調べ)を上回りました。変動の激しい自動車・同部品を除いたコアも0.4%増となり、市場予想の0.2%増を上回りました。


 個人消費の鈍化を示す内容ではなかったことから、FRBが早くて3月にも利下げを開始するとの見方が後退しました。米長期金利の上昇を眺めて市場はドル買いでの反応となりました。




(原油)


 


 ニューヨーク原油は小反発。米国の早期利下げ観測が後退していることが相場を圧迫した一方、紅海を巡る不透明感が相場を支えています。


 OPECが発表した月報で、今年の世界の需要見通しは据え置かれたほか、2025年の需要の伸びも堅調であると見通されたが、影響は限定的です。


 WTI 1バレル=72.56