日経平均株価は前日比558円15銭高の3万2494円66銭で取引を終えました。

 

 前日と同様に半導体関連株などを中心に買いが先行しました。

 時間外取引で米株価指数先物が上昇し、香港ハンセン指数や中国・上海総合指数も値を上げたことが支援材料となり日経平均も順調に値を上げました。

 その後も下値を切り上げる動きが続き、高値引けにつながりました。


 東証プライムの出来高は14億7118万株、売買代金は4兆1765億円でした。

 売買代金は1週間ぶりに4兆円台に乗せました。

 

 
 私の保有銘柄で値上がり率トップはアマダでした。

 革新的な光技術を搭載したファイバーレーザマシンなどを中心に、板金加工のIoT・自動化ソリューションを提案するアマダ、株価も上昇基調となっています。





 次に値を上げたのは、九州フィナンシャルグループでした。

 九州では資金需要が高まっており、半導体の受託生産最大手TSMCの熊本進出や、九州で相次ぐ大規模な再開発や住宅建設が旺盛な資金需要を生み出しています。その流れに乗り株価も上昇となっています。

 
 次に値を上げたのは、トヨタ自動車でした。

 トヨタと出光は全固体電池と硫化物固体電解質に関する特許保有件数が世界でトップクラスであり、将来の本格量産の検討などの協業を進めるなどの報道があり株価上昇となりました。
 

 他にもスカパーJSAT、三菱商事、マツダなど多くの銘柄が値を上げました。

 藤井聡太名人が史上初の8冠制覇を達成し、囲碁・将棋チャンネルを放送するスカパーJSATホールディングスは前日終値比で19円高とご祝儀相場となりました。

 
 一方で、値下がり率トップは、グッドコムアセットでした。

  連日値を上げていましたが、今日は下落となりました。


 次に値を下げたのは丸三証券、続いてLIXILなどが値を下げました。





 
 含み益は前日から


 + 41万 となりました .。o○



 好決算銘柄が買われ、昨日からの半導体関連株への物色も続き、3万3000円台回復も視野に入ってきました。

 


(日銀)


 日銀の野口旭審議委員は新潟県金融経済懇談会で、日銀の当面の使命は粘り強い金融緩和の継続を通じて実質賃金がプラスに転じる状況を「可能な限り早期に実現させることにある」と述べました。



 2%物価目標の持続的・安定的な実現には、2%を明確に上回る名目賃金上昇がトレンドとして定着し、日本に根付いた物価も賃金も上がらないというノルム(社会規範)が払拭されることが必要だとも指摘しました。


 厚生労働省の毎月勤労統計によると、実質賃金は8月速報分までで17カ月連続のマイナスです。

 今年の春闘で高い賃上げが実現したとは言え、賃上げ率が物価上昇率に追いつかない状況が続いています。


 野口委員は「物価上昇による実質消費の抑制傾向が足元でやや強まっている」と指摘しました。


 家計の消費抑制傾向は、実質賃金の上昇が実現され「それが継続すると家計が確信するようになるまでは残り続ける」とし、まずは実質賃金がプラスに転じることが必要だとしました。



 野口委員は、物価の基調が2%近傍で安定するには名目賃金が2%物価目標と整合的な水準で上昇し続けることが必要だとも話し、物価目標と整合的な名目賃金上昇率について、労働生産性上昇率も加味した3%と記した。

 ただ、労働生産性上昇率は研究開発や事業・生産プロセスの改善といった個々の企業の努力を通じて事後的に決まるものであり「その値をあらかじめ特定できるわけではない」とも指摘しました。




 野口委員は7月のYCCの運用柔軟化について、インフレ期待などの変化を伴わない過度な金利上昇は抑制するとして「金融緩和の縮小を意味するものではない」と述べました。



 7月の段階で運用柔軟化を決めた背景として、YCC政策は本来「先手を打って柔軟化していかないと維持が困難になるという性質を持つからだ」と説明しました。

 インフレ期待が上昇し始める段階では「イールドカーブ・コントロール政策による金融緩和の継続のためにも、ある程度の柔軟化が必要になる」とも話した。




 野口委員は海外経済のうち、中国の不動産業の苦境や若年層を中心とした失業の拡大、最近の低インフレなどは事実だとした上で、「中国当局の今後の財政・金融的対応策も含め、注視が必要だ」と述べました。


 一方、欧米では「ようやく目標に向けたインフレ抑制の道筋が見え始めてきたようにも思われる」との見方を示しました。


 仮に各中央銀行がこれ以上大きく利上げする必要もなく高インフレが沈静化していくとすれば、緩やかな経済の減速がある程度は続くにしても「ひところ喧伝されていたハードランディングのリスクは減少していくようにも思われる」と話しました。