フラフラしてるじゃないですか〜マイナスに見えるものの背後を感じよう

公認心理師&クリスタルボウル奏者JUNです。

アドラー心理学における根本概念

「勇気づけ」

これは、簡単と言えば簡単

難しいと言えば難しい

そんな概念です。

使う言葉は至って普通の言葉を使います。

このことから、

ちょっとアドラー心理学をかじったことのある人は、

なんだ、勇気づけってそんな大げさなことじゃないな

そんな風に思います。

特に、

勇気づけの基本語とされる

・ありがとう
・嬉しい
・助かる

これらはまさに、日常の中で使う言葉ですね。

では、

この基本語で1日を満たすことを考えてみてください。

出来なくはないけど、ちょっと難しいな

そんな風に思ってしまいます。

思わず、

「それ違うよ」

「こうしてもらわないと困る」

そんな風に言ってしまいそうなところを、

「ありがとう」

「こうしてもらうとさらにいいから、助かる」

そのように言い換えるわけです。

違うから始まる流れは、

相手のことよりも自分のことを優先するパターン

言われた方は、

悪かったな、とか、

なんだよせっかくやったのに、とか、

二度とやるもんか、

そんな風にマイナスな思いが浮かび、

そのような状態では充分に力は発揮出来なさそうです。

ありがとうからの流れは、

感謝された、労ってもらった、

そうすると助かるならそうしてみようかな、

というように、

プラスの感情が湧くので、

力も発揮されそうです。

相手の力を引き出すのが勇気づけであり、

このような態度で日常のあらゆる場面を過ごすようになると、

不思議と周りへの影響力が現れます。

これは周りをコントロールするというようなことではなく、

場の雰囲気、周囲の人の意欲、それらのレベルがふっと上がっているような、

そんな感覚を覚えることがあります。

逆に、

勇気くじき、いわゆるマイナスな面に焦点を当てた言動をすると、

周りの意欲、雰囲気、これらをダウンさせてしまいます。

案外、勇気くじきと思っていないでやってしまうのが、

相手の外見、外面を言葉にすること。

疲れてない？

大丈夫？

眠そうだね。

顔色良くないよ。

その日最初に会って、こんなこと言われたら、

疲れてなくても、体調が良くても、ぐっすり寝たとしても、

なんだか力を削がれますね。

このような言葉がけの意味するところは、

例え相手のことを心配しての発言だとしても、

大枠において、

「私はあなたの現状をマイナスに評価しています」

というメッセージを発信していることになるのです。

似たようなことが先日ありました。

ジムの結構激しいプログラムで、20分間スクワットを中心にひたすら動き続けるというものに出た後、更衣室に戻る際に、

あるスタッフが、

「フラフラじゃないですか」

と声をかけてきました。

トレーナーは相手の力を発揮させるということがその本旨であり、

前述の言葉がけは、

例にも挙げた、

疲れてない？のような見かけのみへの声がけで、

しかも、

マイナスの評価として相手に発信しています。

余計にぐったり疲れてしまいますね。

この場合は、

フラフラになるぐらい頑張った

その点に声を掛けるのが勇気づけに繋がり、

後日のやる気にも繋がることとなるのです。

ある意味、一流と二流の違いは、

そのようなちょっとしたことを日常的に意識しているかどうか

という点にあるのだと思います。

一見マイナスに見える状況は、

そこに至るまでの過程が必ずあります。

目に見えるマイナスだけにとらわれることなく、

その背後にある過程に目を向けたとき、

まるで違った面が見えるようになります。

日常の中でマイナス発言が多いと感じているなら、

より多くそのマイナスの背後にある過程を見る機会に恵まれています。

それを意識することで、

急激に勇気づけの達人になれるかもしれません👍

カウンセリングにおいて良い悪い、好き嫌いと言う