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振り回されてばかりの日々に、私も嫌気がさしたり諦めの境地になったり。


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でも、時間が経ち、職場の環境の変化も有ったことで、彼の事だけしか考えられなかった自分の呪縛が解けはじめているのは感じていた。


そうなってくると、案外冷静に物事が見えてくるようになる。

気まぐれボクちゃんの態度の理由も、今となっては、過去に彼が話していた言葉とリンクしていると気付く。


ヒント1
喧嘩でも嫌いになったでもない彼女となぜ別れたのか…彼には分からないそうだ。

ヒント2
付き合った彼女には物凄く優しくするタイプだけど、突如自分の時間を優先したくなってしまう。

ヒント3
男が女と付き合う理由なんて、好きな時にやれるからでしょ、と、寂しそうでいて諦めの入ったような顔で暴言のように吐き出す。


始めの頃は「ふーん」という感じで聞いていたが、私と彼との関係が深くなるにつれ、何故にギクシャクしてしまうのかが不思議で仕方なかった。


二人で飲みに行った日の彼を思うと、態度が急変する理由が見付からなかった。

だから、私がオバサンだから嫌われたんだと思い込むようになってしまった。


でもやっぱり、あの日の夜に抱き合った時の彼の愛しさは、嘘では無いと思う。


とても優しく、でも抱きしめる腕の強さから愛しさが溢れていた。それは抽象的で曖昧なものかも知れないけど。

そして、私が帰らなくてはならない時間が迫って来ると、とても悲しそうに「帰らないとダメ?」と何度も懇願してくるのだ。

それは、体を求める為の時間の引き延ばしとは違う、淋しくて消えてしまいそうなお願いだった。

私が「明日また来ようか?」と代替え案を申し出ても、彼は“今”を求めているのだ。


お互い深く酔いすぎてしまったせいで、体の関係にまでは至らなかった。

そこに代替え案の申し出があったのならば、明日改めてチャンスがやって来る訳だ。

それなのに、明日ではなく“今”を求める。


あの切ない懇願は、私の人生でも初めてのように思う。

夫の懇願はエッチしたい時だけで、なんだかヘラヘラした態度でしつこいだけのものである。


そんなことを考えてみると、彼がとてもさみしがり屋なのが分かる。

でも、いつもさみしがり屋なのではなく、要所要所そういう気分が発動するのだろう。


だから、さみしがり屋が発動していない時とのギャップが大きいので、私が彼の態度の急変に戸惑ったように、過去の彼女達も戸惑った結果別れに繋がったんだと推測。


私は彼女という立場ではないから、別れるという話しにはならないけど、でも離れようとは思った。

女の子側からすると、あんなに好き好き言ってくれていたのに、急に手のひら返したような態度を取られたら、戸惑いの後の不信感は大きい。

フラれて当然のように思う。


では何故彼の態度は急変するのか。

自分の時間を確保したいのもあるだろうが、普通の男は、そんな理由だけで彼女をあそこまで蔑ろにはしない。

それは淋しさの裏返しなのかなと思った。

とは言ったって、そう頭では分かっていても、扱いは難しい。

裏返し中の彼は、素っ気ない顔で、時にはイラついていたり、ハイハイと聞き流すような態度で聞く耳持たずな場面もあり、じゃじゃ馬並みに乗りこなすのは難しい。

私は案外根気よく対応していくタイプだが、それでも『めんどくさっ』と思う時もある。

あんなに好きだったのにも関わらず、彼のそういう態度が続くと、私の気持ちは『別に関係ないし』と冷めていく。

それで良いのだけども。


面倒臭いタイプの男は度々いたから、私もそうは驚かないけど、彼はかなり拗らせていると思う。

拗らせ屋なのに、何故に更に面倒な私に寄って来たのだろう…。

拗らせ屋だからか。



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