　前回まで、「ベルメウスの時代」で新しい視点のスピリチュアルをお届けしました。

今回は、そんなスピリチュアル感覚を使い、ヒーリング、オーラリーデイングをやらせていただく中で見つけた、スピリチュアル能力を身に付ける手法やそれらを実践した方々のお話しをさせていただこうと思います。

そして皆さんにもスピリチュアル感覚を感じていただき、生活に活かしていただければ幸いだと思います。

　この本は1997年に出版されたものに一部加筆、修正してお届けします。

　尚、この文章にはヒーリング的な内容が記されている部分がありますが、決して医療的な治療などではなく、あくまでスピリチュアルなヒーリングのお話しであることをご理解下さい。

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第2章　生体エネルギーと人間の仕組み

1 人間は「エネルギーを持った存在」

　前章での例をご覧いただいただけでも、いかに生体エネルギーが人間関係に重要な位置を占めているかがおわかりいただけると思います。

　生体エネルギーを強化することが、能力開発をするにあたって如何に有効性があるかということもご理解いただけたと思います。

　この章では、生体エネルギーと人間の仕組みについて理解を深めることにしましょう。

●宇宙と人間のつながり

　人間は宇宙のエネルギーの影響を受けやすいものです。

　たとえば太陽の黒点活動が活発になると、人間の行動も非常に繰状態になるという解釈があり、歴史上、大きな革命や民族運動が起こるのは太陽の黒点活動に合わせた動きだという研究もあるようです。

　また人間の生理的活動が月の満干期に関係することはよく知られており、人間が息を引き取るのは月の干潮時が多いというのもよく知られた事実でしょう。

　このように、宇宙の動きは人間社会に少なからぬ影響を与えていることがわかります。

　では、なぜ人間や社会は宇宙のエネルギーの影響を受けるのでしょうか。

　それは人間の構成要素の大きな部分が「ある種のエネルギー」で出来ているからだと考えられます。

　この辺について、もつと詳しく見て行くことにしましょう。

●人間という存在とは？

　「人間はどういう存在か」と聞かれたら、肉体を持つ存在だということは誰もが認めるところです。

　では、肉体のほかに何かあるかと言われたら、どうでしょう。

　中には、「人間は肉体の固まりであり、その肉体だけで存在している」と言う人がいるかも知れません。実際、唯物論者はそのように考えているでしょう。

　しかし、人間が肉体だけの存在ではないことは明らかだと思います。

　肉体以外のものとして古来から「魂」とか「霊」、あるいは「心」の存在が考えられてきました。

　ギリシャの哲学者プラトンは「死は、生きている人間から霊的部分が分離すること」と言い、肉体以外の存在を「霊的部分」と表現しました。

　一、人間は、肉体だけの存在ではないのではないか

　二、人間は、肉体以外の「目に見えない」部分を持っているのではないか

　ここでいう「目に見えない部分」というのが、生命力と呼ばれるものなのだと考えています。

　私は人間の肉体を維持しているこのエネルギーを仮に「生体エネルギー」と呼ぶことにしました。

　ちなみに、「生体エネルギーの離脱した肉体」を何と呼ぶか。これが「死体」です。

　死んでいる人間と、生きている人間……。

　別に外見上は何も変わりません。目も鼻も口も変わりません。

　生と死！　何が違うのかといえば、それは「生命力としてのエネルギーがあるかないか」です。

　人間の身体を生命として生かしているかどうかは「生体エネルギーがあるかないか」ということでしょう。

　生きている場合は生体エネルギーがあり、死んでいる場合はそのエネルギーが失われている、ということです。

　生命がある時は生体エネルギーが肉体と共にあり、死んでいる場合は生体エネルギーが肉体から離脱してしまっている状態です。

　「生きている人間には生体エネルギーがあり、死んでいる人間には生体エネルギーがない」。

　この違いこそが生命の本質だと思います。

　従って、「死」を生体エネルギーの観点から定義すると、「肉体から生体エネルギーが完全に分離した状態」といえるでしょう。

　よく臨死体験といわれる現象がありますが、これはたとえ心臓が止まっていたとしても「生体エネルギーは離脱していない」のであれば生き返る可能性があります。こんな実例はたくさん報告されています。

　そして生き返った人が「臨死体験」を語るのですが、これは本来、「仮死体験」といえるものでしょう。生体エネルギーが離脱して肉体のエネルギーが完全に消滅してしまったら、生き返ることはないのですから……。

　ですから「臨死体験」と死とは、まったく別のものであって、臨時体験が「死後の世界」の体験であるとはいえません。

　人間は生体エネルギーがあるから生きて、生命として活動できるのです。

　人間の身体を生命として生かしているエネルギー、それが生体エネルギーなのです。

to be continued

超呼吸法 Vol.15【人間のエネルギー構造】