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今度会えたなら話すつもりさ。それからのこと、これからのこと。

 

 

 

「気付いてましたよ、初めから。覚えていましたから。
背の高い人だったし・・・優しかったので」

びっくりして声も出ない私に説明をしてくれた。
真っ直ぐに目を見て話す。ユノ君と同じ。
あの日図書館で出会った日とおんなじ笑顔。

でも。

今日の方がなんだか、可愛い感じ?


「読みましたか?」
「はい。やっぱり分かりやすかったです」
「シリーズで発刊されているから、気に入ったら購入されると良いですよ」
「そうなんですね」
「二人は知り合い?」
「いつ?」
まったり図書館モードで会話が進んでいると、横からユノ君とジュンス君が入ってきた。
勿論、私とチャンミン君の間に。(私の横は、ユノ君が)

知り合い?うーん、どうでしょう。彼は私を見て微笑む。
この前図書館へ行った時に、本の調べ方や借り方を教えてくれたシショさんなんですよ。
そう言ってチャンミン君は怪しんでいる二人に話してくれる。


「シショ」
「シショ」
?????

うん、そんな顔しないで。説明します。
「図書館・・は、分かりますね?
普通の雑誌や新聞から辞典や難しーい調べ物をする本など色んな本が置いてあるところなんです。
私はそこで司書という仕事をしていて・・・
チャンミン君が図書館に来てくれた時に、私が色々と本の案内をしたんですよ」

簡単に読めてすぐに使える日本語の本とか。
チャンミン君が付け加えてくれた。
そうだった。
私が書架の整理をしていると頭上から声がした。
一生懸命に自分の言葉で伝えようとするその姿勢に、とても好感が持てた。

だから私も、丁寧に時間を掛けて
彼の納得のいく本を探した。
最後には
「長い時間、僕の為にありがとうございました」
丁寧な言葉を遣うその青年は、お辞儀もとても丁寧で
でもその表情から窺える幼さが・・・印象的だった。


「留学生かと思っていました・・・」まさか『東方神起』とは。呆然とする私に
「でしょうね」とはにかんで笑う。

『東方神起』も図書館に行くんだ。
つい口に出して呟いた。ちょっと面白かった。
私の日常に、そんな出会いが起こっていたなんて。

ふと笑ってしまった私に、
チャンミン君はそっと話しかける。

「だから。あなたも、僕たちも、何にも変わらないんですよ」
そう言ってユノ君とジュンス君の方へ視線を向ける。

 

 

 

 

 

 

 

「これだと思うけどぉ~」
「でもこっち!ぜぇったいこれっ!」
「なるほどぉ、それもありかもね」
「でもこれも捨てがたい・・」
「あっ!意外にこういうのも似合っちゃうかもぉ~」

何故?
どうして?

「僕たちが選ぶんじゃなかったんですかぁ~」
ジュンス君が不平を述べる。
はい
私もそうだと思っていたんですけど。
「果南ちゃんが着るんだよ!?どうして僕が選べないの!?」
ユノ君は納得がいかないご様子。
ええ
そうでしょうとも。

「イマイチのセンスだなぁ」
そう言って綺麗系女子はユノ君を呼んだにも拘わらずバッサリと切り捨てた。
もちろん、一緒にはしゃいでいたジュンス君も同様。
落ち込む二人を差し置いて間に割って入って来たのがこの二人。

「結構可愛いの選んでくれたよ!ジェジュン君とユチョン君が!」
納得のご様子の女子。
それは良かった、貴女がご機嫌だと私は嬉しい・・・いや、安心か。


「ユノとジュンスはぁ~、ダメですね」
「自分の着る服だってアヤシイのにぃ!女の子の着る服なんか選べないよ!」

あ。
また凹んだ。
ちょっともう、やめてあげた方が。


「自分のセンスの無さをきちんと自覚しておいた方が良いですね、この際」
涼しげな顔でおっしゃる・・・・チャンミン君。
お静かに、事の一部始終を見守っておられましたね?
彼が喋るのを聞いたのは今が
今が始めてだ。
もともと無口なのかな?そうなのかな。
気になってふと彼を見上げた。
ユノ君と同じくらいの長身。綺麗なお顔です・・・


あれ。
あれっ?
どこかでこのシチュエーション

どこかでこの横顔・・・・・

私の視線に気付き見降ろす。そして彼は私の疑問を解くように
「シショさんですよね?」照れたように微笑む。


!!
あの時の礼儀正しい青年だっ!

あのときはありがとうございました。
私の方に向き直ってやっぱり礼儀正しく綺麗な瞳で、彼は言った。


なんと、なんて

麗しい。

 

 

 

 



 

 

 

 

「彼らの事、知ってるの?」 
女子は『東方神起』とのご対面に、冷静。だからつい、聞いてしまった。 

ひとしきり私の心配をして昴さんに怒ったユノ君は 
「もう果南ちゃんにはさわらないように!」って強制的に接近禁止令の如く宣言をしていた。 

そして今は、メンバーの皆様と一緒に同じフロアでお洋服試着しながら談笑。 

なんか。 
皆さんとっても麗しい容姿で、正直目の保養。 

そんな5人を二人で眺めつつ女子、苦笑い 
「いや、結構みんな知ってると思うけど? 
人より若干疎いからね」
確かに確かに、テレビで見かけただけであんまり覚えていない、彼らの事は。 
でもでも、興味なかったんだもん。多分。ちゃんと聴いた記憶が皆無。 

まあこれから知ればいんじゃない?と軽く一言 

そっか。そうかも。 
でも知れば知るほど傍に居られなくなる。それぐらい分かる。 
知らなかったからあの時声を掛けた。 
話をした。 

「仲良く」 
なれるって笑った。 

この気持が恋に 
変わってくれるといいなって願った。 

どんな人かちゃんと分かったらきっと 

私は。 

そんな私の心持は露ほども知らない女子は 
幾つかいいのあったよー。 
とりあえず果南の分も選んで来たから見てよ! 
そう言って私の目の前に色とりどりデザインさまざまな洋服を広げる。 

「まあ無難にこれね」 
「いやっちょっと丈が短い」 
「これは?」 
「デザインがかわいすぎ?」 
「こっち!」 
「肩ひもはどうかと」 
「じゃあ、はい」 
「リボンは無理です」 
「(無言で渡す)」 
「キラキラしてるの無理・・・」 

「ちょっと、どうすんの!?真面目にやんなさいよッッ!!」激怒。 
あぁぁぁぁ。だって。こんなの絶対だめです。 

何かを思い付いたように女子、ユノ君を手招き。待ってましたとばかりに走り寄るユノ君(後ろにジュンス君) 
「あのね~。もし果南が着るとしたら・・・この中でどれ着てるのが一番見てみたい??」 
企み顔の女子に 
「ちょっと、何もユノ君に聞かなくても!」そう言ったものの、ユノ君。

どうしてそんなに、真剣なんですか?

 

 

 

 

 

 

 

「ユノ君は『東方神起』なんですか?」 
抱き起こしてもらって 
一番に聞いた。 

そのまま駆け寄ったユノ君はすぐさま昴さんを私から勢いよく 引き剥がした。 

私に差し出された手は、ユノ君の手。 
でも、その人は 
『東方神起』?

僕もですよー、ジュンス君が歌うように教えてくれる。 
少し離れた場所で、3人が笑ってる。
ユノ君はちょっと躊躇いつつ

「ハイ」

そう言って私を支えて、
立ち上がらせながら 
「大丈夫ですか」って体勢を整えてくれる。 

今までと変わらないはずのその笑顔が、違った人に見える。 
違うはずはないのだけど 
ただ、私のユノ君に対する認識が変わってしまったから。 

顔が見れない。 
目が合わせられない。 
支えてくれていた彼の腕をゆっくりと解いた。一歩下がって。少し、離れた。 

「大丈夫です」 
顔が、見れない。 

気付かなかった。 
知らなかったの。 
テレビに出てる人なんて。有名な人だったなんて。 

そんな人に、恋をしようとしていたなんて。 

帰ろう。 
そう思ったら何かが肩に触れた。 

「取りあえずこれ、着てくださいね」 
肩にかけられるフードつきのパーカー。目の前にユノ君がいる。 
私を見て、真っ直ぐに私を見て 
昨日と同じ笑顔をくれる 
その事がまた、私の胸を締め付ける 

「いえっ。ちゃんと自分の服ありますから。大丈夫ですから。」
優しくされたら 

「いいのにー」
止められなくなるから 

「そんなっ借りれません」
だからもう 

「果南ちゃんに着て欲しいな~。ねっ」

みんなに果南ちゃんのその姿見せちゃうのは悔しいの!
僕だけならいいけど。 
掛けてくれたパーカーごと引き寄せて耳元で囁かれる 
一瞬で体中が熱を帯びるのが分かる。 

もう。 

押し問答なんて続けてられない。 
「・・・・はい」俯く私に、よしよしって頭をなでる。 

「あぁっ!またユノが果南ちゃん触ってる!!」大騒ぎジュンス君。 
何故か他のみんなにまで
果南ちゃんはユノしか触っちゃいけないんですよ!!って説明を始める。 

いや。 

恥ずかしいです、ジュンス君。 

しかもユノ君はどうしてそんなに堂々と、してられるの?

 

 

 

 

 

 

 

新曲のプロモも兼ねて雑誌の取材。 
衣装合わせで今日は初めてのスタイリストさんがやって来た。 

とってもすっきりしたデザインで、でも不思議に可愛くって 
ジェジュンとユチョンがとっても気に入ってた。 
珍しくチャンミンも興味を示したりして 
それをスタイリストさんがとても喜んでくれて 

お店のパンフレットをくれた。 
そのパンフレットもすごく魅力的だったらしく 

「行きたぁぁぁぁぁぁっいッッッ!!」二人は大騒ぎ。 
それで 
みんなで来ちゃったんだ。 

横から覗きこんでて、ちょっとだけ思った。思い出した。 
果南ちゃんの着ている服にも、雰囲気が似てるかなって。 

「果南ちゃんが着そうです」 
ジュンスが明るく覗きこむ。 
そう思う?やっぱり。 

女の子にしては少し長身。 
目が隠れそうな長さでゆるく切りそろえられている前髪 
肩までの長さの髪を一つにまとめている。優しい栗色。 
陽の光に当たると、本当にきれいな色。 
ずっと後ろを走っていたから、ちゃんと覚えている。 

長身で細身の様で 
体型は女の子なんだよなぁ 

連絡を取って向こうにもOK貰って出発! 
撮影のあった場所からも比較的近くてすぐに着いた。 

「こんにちはー」 
こんな時には何故か決まって5人の声が揃っちゃう。 
スッタフさんの一人が出てくる。 

先程はどうも―、ちょっと待ってて下さいねって 
慌てて奥へ。 

・・・・戻ってこない。なんか、 
奥、騒がしくない?? 
「どうしたんですかー」あれ??あの抱きつかれてる女の人・・・ 

果南ちゃん?? 

えっ 
襲われてる!? 
絡みついてるのはスタイリストさん。 

襲ってる? 

まさか。でもすっごく果南ちゃん困って・・・ 
あっ 

倒れる!! 

慌てて駆け寄ったけど 
果南ちゃんが倒れるのを受けとめるには間に合わなかったし 
彼女の上に乗ったまままだスタイリストさん首に腕を絡み付けたままで 

近寄って気付いて 

もっと焦った。 

果南ちゃんどうしてそんな薄着?? 

スタイリストさんじゃなくって

僕も 

襲ってもいい?? 

その肩のライン・・・冷静ではいられないよ?