最近、「今日の動画」を更新できていないなぁと思いつつ、今日はジェイコブ・ダレーの名作ラストトリックについて。
シンプルなマジックながら、分かりやすく、不可能性が高い良い作品である。
原案・改案等、たくさんのやり方があるが、基本的に観客から見た現象はほぼ同じなので、細かいのは割愛。
私も、マジック入門シリーズ「カードマジック」や、グレゴリー・ウィルソンのダブルテイク、ジョン・バノンのドクタード・ダレー、他にもいろいろな文献等にあたったが、一番演出的に面白く、かつ一般人に受けやすいのはビル・マローンの「オン・ザ・ルース vol.1」に収録されている、

バック・ザ・ウェイ・ゼイ・ワーである。
実践派マジシャンの演技は、演出がやはりうまい。
本来、カードのトランスポジションなら、2枚と2枚が入れ替わるより一枚と一枚が入れ替わるほうがわかりやすく、決して2枚に増やしたから効果が倍増するようなことはなく、むしろ効果が低下する可能性すらはらむ。
しかし、ビル・マローンの方法なら、2枚ともが入れ替わる意義がしっかり発生する上に、2枚同士が入れ替わったからこそ意表をつきつつ、現象のレベルを上げている。
グレッグのやり方も秀逸だが、ビル・マローンの方が一般には受けがいいと思われる。
ちなみに、私はこのあとに、こないだ紹介したキャメロン・フランシスのスライ・チーズを演じている。
スライ・チーズは個別で演じると現象の意図を観客が把握しづらいとおもわれるので、先にラスト・トリックを演じることで、現象の理解を促しやすくしている。