相変わらず食べるのを止められなくて

夕食を食べ過ぎた。

 

でも今日は

いつもやってしまうことをやらずに済んで

いつもはできないことができた。

 

 

以前、本当に摂食障害に苦しんでいたのは

20歳から28歳くらいまでで

 

最初は数日に一度

お腹がはち切れるくらいまでパンパンに食べて

トイレで指を入れて吐いていた。

 

それがだんだん、毎日になり

一日に一度ではなくなり

数時間ぶっ続けになり。

 

最終的には毎日、2万円分くらいの食べ物・・・

だいたいね、スーパーのカゴいっぱいに入れて

4個分くらいの量。それを

9時間くらいかけて

食べては吐き、また食べては吐き

吐き切ったら疲れて、仮眠を取っては

高い食費を稼ぐために好きでもないバイトに行く。

 

そんな毎日を繰り返していた。

 

もう、自分でもどうしようもなくて

コンビニの前を通る度に

入ってしまうんじゃないか、買ってしまうんじゃないか

食べ始めてしまうんじゃないかって怖くて

毎日毎日、誰か助けてって心の中で叫びながら

でも、こんなん続く訳ないって思いながら

この世から食べ物なんてなくなればいい

私なんて、消えてなくなればいい

 

そう思いながらなんとか生きてた。

 

そうしているうちに犬に出逢い、夫に出逢い

食べた物の全てを吐き切ることができなくなって

一か月で10キロ太り

痩せることができなくなり

子どもを授かり、だんだん吐かなくなった。

 

でも、

いつかまた食べ過ぎて吐くんじゃないかって

私、治ったのかな

本当に治ったのかなって

 

別にね、検査したら正常な値が出て

誰かが「治りましたよ」とか

「もう大丈夫」とか

言ってくれるものでもないから

 

治ってるのか治ってないのかもわからないまま

食べ物食べる度に、食べ過ぎたらどうしよう

吐きたくなったらどうしよう

いつかまたやってしまったらどうしようって思いながら

過ごしていた訳です。

 

そしたら、あるときね

当時、通っていた講座の

大切な先生の誕生日、

スタッフの人が、お祝いするために

とっても高級そうなケーキを買ってきてくれた。

 

その講座では、ケーキを食べるときに

均等に分けるなんてことはしなくて

人数より一切れ少なく、

わざとバラバラの大きさでケーキを切り分ける。

 

で、じゃんけんして、勝った人から好きなのを取っていく訳です。

 

そしてその日、じゃんけんで

 

先生の誕生日のじゃんけんで

 

ひとり勝ち抜け、ふたり勝ち抜け

最後に残ったのが先生と私だった。

 

 

 

私が勝ってしまったら

先生がケーキを食べられなくなる。

 

 

先生の誕生日なのに

先生がケーキを食べられなくなる。

 

 

 

どうしよう。

どうしよう。

 

 

 

もう、見てわかるくらい手が震える訳です。

 

 

 

やりたくないと言ったけど、認めてもらえず

じゃんけんしたら

勝ってしまった。

 

 

 

周りは盛り上がるんだけど

私はもう泣きそうで

手の震えは大きくなるばかりで

 

 

 

先生のためのケーキの最後の一切れを

いいから食え、と言われて

震えがまだ止まらない手で口に入れた。

 

 

 

チョコレートで表面を綺麗にコーティングされて

繊細な飾りがついてる

自分じゃ絶対に買わなさそうなチョコムースのケーキは

 

絶対に美味しいはず。

美味しくない訳ない。絶対に。

 

 

なのに、口に入れてもなんの味もしない。

おかしいな。ちゃんと口に入れたのにな。

砂、食べてんのかな。

 

 

「うまいか?」って聞かれて

涙目になって

「・・・砂の味しかしない」

って答えたとき

 

 

あぁ、私

もう過食症じゃないって思った。

 

 

 

今、書いてもどんな論理だ??って思うんだけど

そのとき確かに

あぁ、もう治った。

もう、過食なんかしない。

って思った。

 

それからはもう

食べ過ぎることはあっても、それは食べ過ぎであって

過食ではない

 

そう思って、10年くらい過ごしてきた。

 

 

10年も吐かなければさすがにね

もう治ったと思ってる訳ですよ。

 

 

過食症だった。

でも、今は違うと。

 

 

まさか今更、もう吐けないよ。

吐くのめっちゃつらいもん。

 

 

駅とかファーストフードのお店とかファミレスとかで

誰かが吐いたんだろうなっていうトイレを見る度

 

綺麗なお姉さんの手に

吐きダコを見つける度

 

 

つらいだろうな・・・・

しんどいだろうな・・・・って

苦しい気持ちになりながらも

私は治った。

本当によかったって

思ってた。ずっと。

 

 

食生活はそれでもずっと健康的とも規則的とも言えなかったけど

少し前から、この私が

なんとこの私が

動物性のものを摂らずに生野菜、フルーツ

ナッツ類を中心にして過ごすことができて

 

そんなことできる訳ない

食生活が改善できたら

私きっと、あとは何でもできるって思ってたのに

一か月半くらい、それを続けることができて

 

上げるのがつらかった脚がラクに上がるようになり

便秘もきれいさっぱり解消して

体重も、なんの我慢もせず、するっと5キロ落ちた。

 

果物と野菜とナッツとドライフルーツを

好きなだけ

何の我慢もせずに食べて

本当に調子がよくて

しあわせな気持ちでいて

 

なのに

先週、クリスマス会のごちそうを食べて

久々にどうしても外に出したくなって吐いた。

 

吐いてみたら

あんなにもう吐けないと思っていたのに吐けた。

昨日まで吐いてたんじゃないかってくらいに

前の感覚が戻ってきた。

 

そう。前もこんな風に

追い詰められた気持ちで

でも、その気持ちを感じないようにしながら吐いてた。

何も考えないように

でも

全部ちゃんと吐けるように

身体の中に残しておいてはいけないものが残らないように

計算して吐いてた。

 

そうだった。

こんな風だった。

 

そして

思ったよりもずっと疲れた。

 

こんな疲れるんだっけ・・・・

よくやってたなぁ、こんなの毎日。

何回も何回も。