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先月発売された、地球防衛軍シリーズの最新作「地球防衛軍6」
私は既にクリア済ですが、今日がガイドライン上のネタバレ完全解禁日だったのでネタバレ有りでレビューしていきたいと思います。
最初に結論を言うと「現時点ではオススメしづらいが、腕利きのゲーマーは挑戦しがいがある作品」
【ゲームの内容】
本作は「地球防衛軍5」の直接的な続編となっています。
よって5をプレイ済であることが前提なのですが……少し進めたところで衝撃の事実が明かされます。
それは「地球防衛軍5」はタイムリープを5回繰り返した世界の話だったということ。
主人公が最初から強かったのはこれまで4回侵略者と戦い敗北し、その記憶を保持したまま過去に戻っていたから。
5回目となる地球防衛軍5の世界では、大きな犠牲を出しながらも侵略者に勝利していたのですが……突如現れた侵略者の巨大なタイムマシン「リング」によって歴史が変わります。
そこからリングの力で時間が巻き戻り、地球防衛軍5の時間軸の途中から「地球防衛軍6」がスタートするのですが……
待っていたのは5の時には存在していなかった、侵略者の新兵器アンドロイド。
アンドロイドの数の暴力の前にEDFは早々と壊滅し、地球防衛軍5とは打って変わって完全敗北してしまいます。
地球防衛軍6で最悪の未来を迎えた主人公は再びリングに干渉して時間を巻き戻し、再び5の途中から「地球防衛軍7」をスタートさせるのですが……
という感じで、所謂「ループもの」のお話になっています。
シュタインズゲートや涼宮ハルヒのエンドレスエイト、オールユーニードイズキル等と同じ構造ですね。
【良かったところ】
1、ステージ構成の単純化
地球防衛軍5は1ステージ中の敵増援が多く、第4波~第8波まで現れてウンザリする面がかなりありました。
しかし今作のEASY・NORMALでは敵増援が体感的にかなり減り、多くても第3波までを蹴散らせばクリアになる面が大半になりました。
これは短時間だけプレイする際にとても助かります。
2、中盤以降の話が盛り上がった
中盤までは正直苦行で投げたくなるときもありましたが、中盤以降人類が一時的に逆転し「近未来のEDF」が登場した時は鳥肌が立ちました。
自分の手で未来をダイナミックに変える喜びは本作の大きな魅力ですね。
3、近未来のEDFがすごかった
未来を変えたことで出現する「近未来のEDF」ですが、とんでもない兵器がバンバン登場します。
一例を挙げるなら、怪獣を一撃で倒す武器を装備した巨大ロボ。
これが登場したステージは爽快そのものだったので、序盤で投げたくなっている方はぜひ目標にしてほしいです。
【悪かったところ】
1、UIの不親切さ
今作から後方視点が少し変更されたのですが、それを前作までの視点に戻せることはチュートリアルで示すべきだったと思います。
また従来のアイテム回収行為は今作の広大かつ上下差の大きいマップと齟齬を起こしていたので、いい加減ステージクリア時のアイテム全回収はつけるべきだと思いました。
2、序盤~中盤が虚無
最初は荒廃した地球防衛軍5の後日談ステージが続き、「6」に突入してからは完全敗北、「7」でもほぼほぼ敗北するシナリオなので心にキます。
しかもその間はもう一人のタイムリーパーである「プロフェッサー」があまり絡んでこず
(途中で「第~世代の装備を送った」という通信が入るのですが、そのステージが終わっても何も支給されません)
敵の構成が変わっただけのステージを頻繁に繰り返すので、孤独かつ虚無な戦いを強いられることになります。
中盤以降を盛り上げたいという意図はわかりますが、ちょっとやりすぎと感じました。
3、追加された敵が不快かつ面倒
今作では新たな敵が多数追加されましたが、そのほぼ全てが面倒くさいです。
フラフラ歩き回り狙いづらいアンドロイド、盾で攻撃を防いでくるクルール、毒霧が強すぎるスキュラ、外殻が硬すぎる&炎が強すぎるネイカー、何度もしつこく復活するグラウコスetc.
特にスキュラとネイカーはEASYですら強すぎて、調整を間違っていると強く感じました。
4、ラスボスがつまらない
5のラスボスはシリーズの前例を覆す驚きがありましたが、6のラスボスは
エイリアンの頭がついた宇宙船
という、意外性も威厳もない代物でした。
その前段階では画面がサイケデリックな色調になって目がチカチカしましたし、はっきりいって最終決戦の盛り上がりは歴代最低だったと思います。
5、専属オペレーターが相変わらず不快
5の時から評判が悪かった専属オペレーター(通称タマ子)ですが、今作でも不快でした。
主人公が無双しだすとあからさまにゴマをすり、後方彼女面してきた時から既にゲンナリでしたが……
「あの人は何度も繰り返してきたんです」と、主人公の心情を知った顔で代弁しだした時は心底あきれ果てました。
こっちが今作をプレイして得た沢山の苦しみ、辛さ、わずかばかりの達成感をそんなフワフワした言葉で代弁するんじゃない!
ラスボス撃破後の「感謝します」の言葉もうすら寒く、最後まで不快感たっぷりでした。
6、主人公によりそう者の不在
主人公と共に何度も時間を巻き戻すプロフェッサーですが、彼の感情の最大の矢印は主人公ではなく妻へと向けられています。
そのため「同志」ではあっても「相棒」とは呼びがたく、更にプロフェッサーは改竄前の歴史を認識できないのでプレイヤーとの間に認識の齟齬が起きています。
前作では「軍曹」が最初から最後まで主人公に寄り添い、同じ戦場を潜り抜ける中で真の仲間となり常に主人公を鼓舞してくれました。
それに比べるとプロフェッサーはどうしても感情移入しづらく、トドメに最終決戦では私怨から一つの星の生態系を破壊し尽くしたのでドン引きしてしまいました。
7、日本特撮・日本的情緒の文脈と反する行為
中盤以降に「月面の敵司令船に核攻撃成功」という展開があり、そこからEDFの未来は一気に好転するのですが……
核攻撃すれば薔薇色の未来が訪れるというのは欧米的な価値観であり、日本ではとうてい受け入れ難い価値観です。
反核の願いから生まれた「ゴジラ」からの日本特撮の文脈を継ぐ作品としては、あまりに不用意な展開だなぁと感じました。
(核攻撃ではなく新兵器のカッパー砲斉射でも全く問題なかった)
また前述した通り、最終決戦ではプロフェッサーが私怨から作戦決行し、それがEDFの勝利に繋がる展開となりましたが……
「地球を守る」という究極の利他行為に私怨が入り交じるのは正直もやもやしました。
最後はプロフェッサーに恩讐を越えた「地球を守る」という大義に目覚めて欲しかったです。
【改善案】
・ネイカー・スキュラの弱体化
これは今すぐやるべきだと思います。
具体的にはネイカーの外殻の硬度を大幅に柔らかくし、スキュラの毒霧のダメージを減らし、NORMAL以下のNPCはネイカーの炎・スキュラの毒霧でダメージを受けないようにすべきです。
・第~世代の装備の支給
セリフだけに終わっていたプロフェッサーのこの発言をちゃんと反映し、このセリフを発したステージを初めてクリアした時にEASY・NORMAL攻略に役立つボーナス武器を支給すべきです。
・主人公に寄り添う女性型AIの追加
「地球防衛軍6.1」を発売するならですが…
プロフェッサーが開発したという設定で、Haloのコルタナのような「改竄前の歴史の記憶を全て保持した」女性型AIを主人公に帯同させてほしいです。
そうすればプレイヤーは何度世界が改竄されてもたった一人の味方に励ましてもらえ、中盤までの辛さもだいぶ緩和されるでしょう
M137の展開もメタではなく「女性型AIが保持していた記憶を元に過去のAIに干渉し、歴史改竄を阻止する」という自然な流れになります。
【総評】
コロナ禍の中でよく発売にこぎつけた。そこはまず評価したいです。
その上で本作を評価するなら「調整不足」
挑戦的なステージ構成はよかったのですが、旧態依然としたUIと爽快感の無さ、キャラクターの魅力不足が足を引っ張った印象を受けました。
ただ、敵の強さなどは今後調整されることにより十分オススメできるレベルまで改善されると思うので……
「地獄のEDF体験」をしてみたいという腕に自信のある方は、今のうちに購入してチャレンジしてみてくださいね。
それでは。
↓年末の総評です