ヴァラナシ

国番号87番から電話がありました
インド滞在中の真姫からでした。
「今、ヴァラナシ！」
「オーム、真姫ラン！」
と私が言うとお互いに大笑いをした。

ヴァラナシを訪問したことのある方ならば
ヒンズー教徒たちが数名で歩きながら
ゆっくりだったり
早かったり
リズムカルだったりしながら
「オーム、シ～ヴァ～ラン！」（全宇宙のシヴァ神様！）
とまるで念仏のように唱えながら通り過ぎる
あまりにもこの響きが耳についてしまい
私は、その節を真似て
シヴァを真姫に変えてヴァラナシを歩いた

インド旅行は全てデラックスコースにして下さったので
インドのマハラジャライフのようなツアーだったのだけれど
あの巡礼地ヴァラナシの町だけは異なっていた
半世紀、いや数世紀前から時間が止まってしまっているのだろうか
私はタイムマシーンにどこかで乗ってしまったのかしら
初めて行った場所なのにノスタルジーの感情に覆われてた