ICU( Intensive Care Unit =集中治療室)に勤務していたときの話




ICUには、9床(ベッド)あり


手術直後の方や状態の悪い方や緊急の集中治療が必要な方が入っています


夜勤のある日、出勤してICUをみると・・・・


ある出来事が起こる前に必ず現れる・・・・あれが観えました


(やだなぁ・・・今日は患者さん達落ち着いているになんであれが出てきたんだろう・・・もしかして緊急入院でもあって、その人が・・・)



私がみるあれとは



ICUの壁近くにあらわれる、渦状のよどみ・・・


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渦の形は様々で、その時により色や光も違う




そしてその渦が現れると・・・必ず、どなたかが亡くなるのです




私はその渦が、この世とあの世をつなげるポータル(扉)であると直感的に感じてました




この日に現れた、渦は・・・どちらかというと光の渦のような感じで渦の中心からはキラキラとした粒子が舞っているように感じました



この渦のポータルは、宙(空間)に現れているのですが、そこを人が通過しても何も起こりません



初めて見たときは、何かわからなくて恐怖心しか感じなかったのですが(最初にみた渦が黒くて重い感じだったので)何度かみていくうちに様々な色や光がある事にある種の美しさを感じるようになりました




死のポータルが現れているけど、その日の患者さん達は、本当に落ち着いた状態でした。



でも、落ち着いていると行っても、いつ急変してもおかしくない状態の方たちなので、油断は出来ません。



私の勤務時間内にそのことが起こるのかさえわかりませんが、夜勤が終わる朝まで、何事もありませんようにと祈りながら仕事にとりかかりました。




時間は、午後5時をまわった所で救急車のサイレンがきこえてきました

(緊急入院かな・・・一般病棟ならいいけどICUにはこないでほしいな~~)と思っていた所



『ICUに入院です。45歳男性、呼吸不全で意識がありません。呼吸状態がわるいため挿管しています』と連絡が入りました。

※挿管=気道確保(呼吸が出来るように)のため気管にチューブを入れる


ICUに入室してきた男性は意識がなく、挿管チューブにはアンビューバック(手動で人工呼吸させるもの)をされており、すぐに人工呼吸器につながりました


男性を見た瞬間に・・・直感的にあのポータルだ・・・と



人工呼吸器により呼吸はできているも、意識は回復せず・・・


血液検査の値も異常値(血中の酸素と二酸化炭素のバランスが逆転している)状態はけっしてよくない


駆けつけてきた家族は、奥さんとまだ幼い子ども(おそらく4~5歳)、うろたえる奥さんに病状説明をする医師


そんな姿を横目にしながら、直感が間違いでありますようにと祈るばかりでした


それから2~3時間経った時、人工呼吸器の異常音が



男性が意識を回復したようで(意識が戻ると機械呼吸に合わせれないので機械が異常を伝える)すぐに医師に報告


人工呼吸器を外し、挿管チューブも外す事に


呼吸状態は、まだ悪いものの、ステロイド剤(炎症をおさえるので気管の炎症が治まり呼吸できる状態になる)投与により自力での呼吸が可能な状態になりました。

医師からも家族の面会がゆるされ


男性は奥さんと面会できる事になりました。呼吸が苦しいので会話する事は少ししか出来なかったのですが、奥さんは私達に深々と頭を下げて帰りました


時間は夜の11時をまわった頃でした


男性の呼吸は、徐々に楽になってきているようでウトウトと眠りにつこうとしていました


(よかった、もう大丈夫。あのポータルはきっと違う人のだわ)


と心でつぶやきながら ICU室内にあるポータルをぼーっと眺めていました



渦状のポータルは、先ほどより大きくなっていて中心部の光がさらに増しているようでした


(私もあの世に行くときは、こんなポータルを通るのかなあ・・・)など思いながら


ICUには他の患者さんももちろんいるので、彼の事ばかりをみている時間はありません


他の方の処置などまわり、一息つこうとした午前3時過ぎ


突然に、心電図モニター(心臓の動きをみる機械)の異常音


モニターをみると


心臓の波形がフラットに(一直線になっていて心停止している状態)


夜勤の看護師は私含め3名


私は、すぐに患者の所に駆け寄り 心臓マッサージを開始


他の看護師は、医師に連絡したり、挿管や点滴の準備をして・・・






心臓マッサージをしている私の横に誰かがたっている気配を感じました


心臓マッサージを続けながら・・・ビジョン(直感的視野)でみると


今まさに横たわって心臓マッサージを受けている彼が横にたっていました


彼の肉体の首の後ろから頭頂にかけて銀色の光がありその光が今横にたって立っている彼の霊体に繋がっていました


これが、シルバーコードだ・・・

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※シルバーコードとは、肉体と霊体を繋いでいるといわれるもので、これが切り離されると肉体は死ぬというもの(らしい)


シルバーコードはまだ繋がっている。私は彼の霊体に話しかけました


「そんなところで立ってないで、早く肉体にもどって!!!」

すると彼は

『もう、戻られへんわ』


「なんで!! あなたはまだ若い!!あの世に行くには早すぎる!奥さんや子どもをおいて行けないでしょう!!」


『心配してくれてありがとう。でも僕は充分にいきました。妻や子どもには悪いが、こうなる事はうすうす気づいていた・・・だから、僕なりに妻や子ども達をたくさん愛した。妻も子どもも大丈夫、僕がいなくなってもちゃんと生きていけるから・・・』


「あかんーーーーーーーーっ!!!・・・・・」

 
私は涙を流しながら、心の中で叫びました



その時、医師が駆けつけてき私を引き離して



DC(カウンターショック=電気ショックを与えて心臓を動かす)処置



DCすること数回


DCにより彼の肉体が飛び上がる


その度に
彼の肉体と霊体をつなげていたシルバーコードがDCするごとに細くなり・・・・最後に切れてしまいました


コードが切れた彼の霊体は、なんの躊躇もなく


光が渦巻くポータルに引き寄せられるように入っていき


彼を飲み込んだポータルは、中心に向かって渦自体が吸い込まれるように消えていきました



医師が

「もうだめだ・・・」と

男性は若くしてこの世を旅立ちました




・・・・人はあの世に旅立つ時を決めてくると言いますが、旅立ち方もいろいろ



いまだに、この事に関しては私の中でもいろんな思いが沸き上がってきます。



人はいつ、この世を旅立つかわかりません。だから、今日という日、この瞬間を精一杯



生きていこう



長文、乱文最後までお読みいただきありがとうございました


愛と感謝を込めて