2度 夫の気配を感じたことがあった


一度目は亡くなって間もなくしてから

 早朝の事  夫に見られている感じがして目が覚めた。

はっとして目を開けるとそこにわたしを見下ろして見ている夫の姿を感じた。


二度目は 四十九日の法要の早朝 私の顎を指で押す感覚を感じて目が覚めた。

夫の姿は見えないけれど夫の指の感覚があった。


でもそれっきり夫の気配を感じたことはない。


亡くなった後はどうなるのだろう。

その世界はどんな世界なんだろう。


亡くなった日のことをわたしは繰り返し繰り返し思い出している。


あの日なぜ私は頑張れと言わなかったのだろう。

ありがとうとなぜ言わなかったのだろう。

愛してるから 愛してるから となぜ言わなかったんだろう。

せめて もう一日生かして欲しかった。

生きてて欲しかった。もう一日でいいから。


そうしたら 私は感謝の思いを全て吐き出せていたのに。