亡くなった父が通院してた頃の話



3人で病院に行くのですが

膝を悪くした父は歩くのが大変なので

車椅子に乗り、母が車椅子を押すんです




私が2人を病院の玄関で降ろして

駐車場に車を止めて

病院のロビーに行った時に目止まったのは

父が乗った車椅子を押している母の姿


背中は曲がっているし

どこにでもいるような老夫婦ですよ



だけど

なんだか神々しいというか

微笑ましくて

とても温かい気持ちになったの



怒りっぽい父で

母はちょっと天然で

ケンカする事もあったけど

なんだかんだで仲良しだったのかな



決して裕福ではなかったけれど


たぶん、すごく苦労した事もあったんだろうけど

その苦労も乗り越えてきたんだろうな



母と私2人で買い物に行った時は

「お父さんが好きだから」

必ず父の好きな物を買っていて


そういう父は

母の好物なんて知らないでいた気もするけど🤣

そんな事は割とどうでも良い



コンビニに寄った時に

プリンを必ず3人分買ってきてくれたとか

一個のものは分け合ってたとか

そういうのが多かった気がする




父の容態が急変してから

家族で病室に付き添っていた時

父の最後を看取った時

父の葬儀の時

葬儀が終わって遺品整理をしていた時


夫婦の最終形を目の当たりにして


私の人生が終わる時に

こんな風に迎えられたら

きっと幸せなんだろうなと

ぼんやり思ったのでした