想いを抱き寄せる | 15でオカマ オカマで女優

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ドラマチックに咲いてほしい性転換後

男の人は、ただ女性が話しかけてくれただけで
めっぽう興味を持つものなんですね。

だからこそ、私はそんな性別の安売りが嫌いなんです。

そういう風に色んな男の子に話しかける女の子は
男の子に好かれて自分の女の価値を確かめたいのかもしれない。

けれど、あくまで普通以上の女の子なら
そんなにガツガツする時点で
女の価値にいささか疑問符がつく。

女が男に話しかけたら、自然と男は好意を持つものなんです。
だから、女はそんな狡猾な手を使わない。
普通はね。

ほんとんどの女もそれは知ってる。
だからこそそれを禁忌する。
だけど例外が何人かいる。



私が本来の生き方なら
女性の体で女性として高校に通ってた。

誰も私が性別の倒錯をしたことも知らずに、
私がどんな風に生きてきたことも知らずに、
砂の数より多い男の人がこれから私とめぐり会う。

…悔しいね、この性別。

男の子と仲良くできる女の子を見て、私が思うのは、
ズルイ、と思うよりも大きなものが一つ。
…嫉妬だよね。


普通は…、普通、好きな人が出来たらすることは
その人とたくさんお喋りしたり、
その人のことをたくさん知ったりするのでしょうね。

でも…私には出来ない。

出来ない理由が一つ。


もう、女の子の友達に自分のコイバナとか言うのも
どんな風に話せばいいかさえも忘れちゃった。




きのう、今日、あした
私はまた一日一日女の子になっていく。
顔も変わっていく。
性格も変わっていく。

だったら私のあなたへの気持ちも早く変わって欲しかった。


何年も前から、
言いたいことは雪のように積もって、
何年も溶けることはなかったけど、
どんなことよりもあなたに言いたいのが一つあるの。


ねぇ、一度耳を貸してよ。
「あなたが好きよ」