- 【STORY】
「誰かが来るのを待っていたんだ。デュランを歌う男だとは思わなかった。」
仙台に越して来た日、ボブ・デュランの「風に吹かれて」を
口ずさみながら部屋の片づけをしていた椎名(濱田岳)は、
隣人の河崎(瑛太)に声をかけられた。
「あの声は神様の声だ。」
そう言いながら河崎はおかしな計画を椎名に持ち掛ける。
同じアパートに住む引きこもり留学生ドルジに一冊の広辞苑を贈りたいと。
「彼には調べたいことが2つある。一つはアヒル、もう一つは鴨だ。」
乗り気でなかった椎名だが、翌日河崎に言われるがままモデルガン片手に書店裏口に立ってしまった。
襲撃は成功するが、その計画には
河崎とドルジ、ドルジの恋人で河崎の元カノ琴美(関めぐみ)の切ない物語が隠されていた。
【感想】
前半はDVDの写真のようにゆる~い速度で物語が進んでいく。
自信なさ気で、まわりに振り回されてしまう青年「椎名」
何を考えているのか、得体の知れない隣人「河崎」
椎名は、演技派の濱田岳
河崎は、今どきの作品よりこういったアブナイヒト演じたほうが魅力的な瑛太
この二人のゆるい世界が
後半現実との微妙なズレから
一気に加速して、人種差別・動物虐待・エイズ・・・
などの絡む復讐劇へ続くとは思ってもみなかった。
価値あるキャスティングだが
派手な宣伝もなく、
今どきのイケメンも出ていない映画だから
埋もれてしまったのかもしれないが
巧妙な原作
若手の演技派ぞろい
題名は作品を集約し
デュランの風にふかれて、が心にしみる秀作。


