さっきNEWS ZEROで、

フランスで日本の文化、特にマンガが受けているという特集をやっていた。

前にもDEATHNOTE関連で韓国でマンガが受けているという特集もやったので、

どうやら世界各国で日本のMANGAが受けているというのは本当らしい。


で、キャスターやコメンテーターはこぞって

日本の文化の輸出を無邪気に喜ぶコメントを出していたが、


アホか!!!!


と私は言いたい。


もちろん日本のマンガの内容の面白さは素晴らしいと私は思う。

たくさんの深い良いマンガが生み出されているのは間違いなく事実だし、

私もその恩恵に与っている。


だからこそ言う。

これはピンチだ。



日本発のマンガが海外で受けているのは

「ソフトパワー」なんて村尾キャスターは抜かしてたが、

あれはマンガという「ソフト」が受けてるんじゃない。

マンガという目新しい形のフォーマット、つまり「ハード」が受けているだけだ。

マンガという形が目新しくも何ともなるくらい普及してくる頃には、

海外にもたくさん優れた漫画家が現れるだろう。

現に漫画家を目指す人は海外でも増えているそうだし、

漫画家を目指す人のための学校も続々設立され、

生徒数も増えているという。

その人たちが活躍するようになったらどうなるか。


たとえば今のハリウッド映画の振興があるのは、

アメリカ合衆国の各地の大学で

映画を学問として専攻できる環境が整っていることも大きいはずだ。

スティーヴン・スピルバーグやジョージ・ルーカスは

大学で学んだ基礎を更に発展させて

インディ・ジョーンズを始めとする名作映画を次々と産み出していった。

映画監督も脚本家も俳優も、

理論的な知識を持っていることが前提で、

その上で新しい表現をすることができなければ一流とは呼ばれないという

厳しい環境の中で多くの人が切磋琢磨しているからこそ、

ハリウッド映画は何だかんだ言っても

安定してヒット作を生産し、世界のショウビジネスにとって

重要な位置を占め続けているのだ。


それに比べて今の日本といえば。

相変わらず古色蒼然とした読み書き算盤授業が主体で、

芸術活動は受験には関係無い。

本当に芸術活動に携わりたいと思うなら、

芸大を目指すか、私立のスクールに通うしかない。

いわゆる学校教育の中では

芸術活動は大変低い地位に貶められていて、

もしかしたらとても才能に恵まれているかもしれない普通の学生が

ちょっと気軽に挑戦してみるきっかけを与える場がほとんどない。

よほど本格的に部活動で演劇をやっている学校とかも時々あるけれど、

運良くそういう学校に入れなければ、その才能は埋もれるしかない。

よほどの情熱を持って親を説得するとか、

それでもって親がある程度裕福であるとか、

あるいは部屋に籠って勉強そっちのけで絵やらマンガを描き続けて

雑誌に応募して、とか、

そういう「個人の努力」に頼る以外に、

国としてはまるで文化を育てようという気が無い。


今は食料自給率が危機的なくらい落ちているし、

ともかく資源の少ない、輸出できるものが少ないこの日本という国が

本当に国際的な競争力を持ちたいなら、

文化の振興は自給できる唯一の資源として最大の武器になるはずだ。

だから国家としては、何よりも力を入れ、

お金もかけ、アイディアを絞って頑張らないといけないはずだ。

今までの糞真面目なだけで面白味の無い学校教育のやり方では

全く話にならない。

そんな大事なことにも気付かずに、

お前ら一体戦後60年間何寝惚けてやがったんだ!

という怒りを禁じえない。


運良く、「日本国内に住む個人」の力でマンガという文化が発展し、

海外に輸出され普及されつつあるまでになった。

しかしこれから海外の優れたシステムで優れた漫画家が増えてくれば、

日本のマンガは研究し尽くされ、

アメリカのように高度な脚本術を持った諸外国には

ストーリーの構成力などであっという間に追い越されてしまうだろう。

今にMANGAがもともと日本産だなんて誰も知らなくなる。

近い将来、日本人は海外のマンガを輸入する羽目になるだろう。


まだ、今なら間に合う。

今、このガチガチで役に立たない学校教育システムを変えなければ、

日本は何もかもを外国から売り付けられるだけの惨めで悲惨な国になってしまう。


能天気に喜んでいるヒマは無い。

もう一度言うが、これは危機だ。

このままでは近い将来、

日本はもう一度敗戦を味わうだろう。

海外でMANGAが受けているのを能天気に喜ぶ姿は、

新聞の「××戦勝利」の見出しに

有頂天になっていた太平洋戦争の時の日本と同じだ。

国民は確実に疲弊し、不満と怒りがそこらじゅうに渦巻いている。

貧困と過剰な労働を強いられ、希望を見失っている。

これのどこが「先進国」だ?


愚かなメディアに、二度と騙されてはいけない。


戦後は終わっていない。

戦争はまだ、私達の目の前にある。

目に遮る影を払え。耳に塞がる塵を去れ。

私達に本当に必要な情報は、自分の肌で感じ取れ。

日本という国が沈みかけている今、誰が声を上げるか。

闘う準備はできているか。

鯉口はいつでも切ってあるか。


私は闘う。

その時をじっと待っている。

私が、私自身が本当に生きるために。

私は黙して駆り立てられるだけの家畜にはならない。

絶対に。


あなたは、どうですか?