韓国ドラマ『フルハウス』、最終回まで見てしまいました。
本当は最終回見るまでこき下ろす気満々だったんですが、方針変更します。
いいドラマかどうかはともかく、好きなドラマになってしまいました。
欠点から挙げましょうか。
設定が荒唐無稽、役者は大根、ありがちな展開に臭い台詞。
・・・っておいおい、長所あるの?!と思った方、もうしばらくお待ちくだされ。
設定は手短に言うと、主人公の女の子が親友に裏切られて家を売り払われ、
買い主の映画スターに無理矢理頼んで、家事一切を引き受けるのを条件に家に置いてもらう。
一方その映画スターは片思いしている女性がいるのだが、
彼女に公衆の面前で恥をかかされた当て付けに主人公の女の子と契約結婚してしまう。
で、主人公の女の子と映画スターが喧嘩しまくりながら密かにお互いのことを好きになるけれども
喧嘩ばっかりしているからなかなかうまくいかなくて擦れ違いまくり、というドタバタ。
・・・一読しただけだとほんと意味分からないと思います、すいません。
これでも簡潔に説明しているんですけどね。
実際にドラマ見てみれば分かります。
本当にこの通りなんで。
という訳で初めの設定からして感情移入不能で、TSUTAYAで借りてきて失敗したー、と思いました。
じゃぁ何で見続けたか?
ソン・ヘギョが好きだから?
んー・・・まぁ、結局、そういうことなんでしょうかね。
いや、はっきり言って主役のソン・ヘギョは大した役者じゃないです。
表情や台詞に細やかな感情が乗っておらず、ただ記号的に顔の筋肉を動かしているだけ、という感じ。
まぁ設定自体にかなり無理があるので、その中で演技力を発揮するには限界があるとは思いますけどね。
あ、ちなみに喧嘩する役だからか、滑舌だけは良くて聞き取りやすかったです(笑)。
ただ、ソン・ヘギョは可愛いです。
その可愛さに免じてって感じですかね。
でも前にも書いた通り元々私ソン・ヘギョってあんまり好きなタイプの顔じゃなくて、
印象薄いしどーでもいい顔だなー、と思ってたんですが。
で、ライバル役のハン・ウンジョンの方がいかにもな華やか美人で個人的にすごいタイプだったんですが。
ソン・ヘギョのアップが始終出てくる訳ですよ。
肌めちゃめちゃ白くて綺麗な訳ですよ。
目鼻立ちも実はくっきりしている訳ですよ。
そして極め付けは笑顔。
何と言っても笑顔。
わんこのペキニーズ並み。
あれは卑怯です。飛び道具です。反則です。
問答無用に可愛い必殺スマイルです。
・・・アップで見てたら可愛い度アップしてしまいました。
これって主役の映画スターと同じ心境の変化なんでしょうなぁ・・・。
こんな感情移入の仕方もあるのかと、勉強になりました。
(誉めてるつもりです一応。)
例えばそのへんでパッと擦れ違っただけで「おっ」と思うような美人じゃないと思うんですよ。
ソン・ヘギョとハン・ウンジョンが並んでいるのをパッと見たら、大概の人はハン・ウンジョンの方に目が行くと思います。
でも近寄ってみると、ハン・ウンジョンの方は「よくいる美人」にされて意外と敬遠されてしまうかもしれないのに対して、
ソン・ヘギョの方は「意外と可愛いじゃん」というので大幅にポイントを稼いでしまう美味しいキャラ。
合コンに絶対一緒に連れて行きたくないタイプですね。
場を全部持って行かれそう(笑)。
こういう大して演技が上手い訳でもなく、大して華やかな美貌でもないのになぜか人気があるっていう女優さんって実は結構いるけど、
見慣れてきて飽きるのではなくて好きになったのは、ソン・ヘギョがほとんど整形してないからかもしれないなー、とかちょっと思います。
私はマスメディアに出る人は整形して美人になって大変結構、という考え方ではあるんですが、
一度か二度見れば顔のどこを整形したか大体見当が付いてしまう要らない特技もありまして。
で、整形してても綺麗な人は綺麗だと思うし、整形を少ししたことで魅力をアップさせる人もたくさんいると思うんですが、
あんまりにもお直しを繰り返しているような人は、見れば見るほど綺麗というより不自然さの方が立ってしまうようで、可哀想というか勿体無く感じてしまうのです。
我ながら意地の悪い見方だとは思いますけどね。
その点ソン・ヘギョは何度見てもお直し箇所が見つからないので安心して見られます。
やっててせいぜい目頭切開くらいでしょうか。
天然であれだけの完成度っていうのは凄いです。
まぁそんな訳で要するに、可愛いだけなんだけど可愛いだけで許してあげよう今回は。みたいな。
自分の中のオッサン根性が恨めしい。うう。
前にも韓国版セカチューで書いた通り、ドラマや映画を成立させてしまう可愛さって凄いと思いますけどね。
正直そんなふうにスターとしての魅力に頼った作品にばかり出ていたら役者は育たないと思います。
実際『フルハウス』のすぐ前に出ていた『オールイン』というドラマでは、
主人公のイ・ビョンホン演じる波瀾万丈の男を何年もじっと待ち続けるという役柄だったため、
ソン・ヘギョは彼女の必殺技である笑顔を殆ど封印する羽目に。
すると彼女の表情の乏しさばかりが目立って、役者としての未熟さを露呈した格好になっていました。
逆に、『フルハウス』での「頭の悪くて可愛い女の子」という類型的な役での方が生き生きと演じているように見えました。
つまり彼女の演技は、ストーリーに意外なほどの奥行きを持たせるレベルにはまだ到達していないのだと思います。
しかしそれはそれでそれなりの良さというのはあるもので、
世阿弥の『風姿花伝』で言うところの「時分の花」ということかな、と。
風姿花伝では「真の花」の方に軍配を上げており、私もそれには賛成です。
演じる側が「時分の花」だけに頼ろうとするのは確かに愚かなことです。
しかし見る側としては、時分の花も上手く咲いたものは愛でるもよし、と私は思います。
四の五の文句を垂れたところで面白くなる訳でなし。
楽しんだ方が人生楽に生きられるからね~。
私が『フルハウス』を好きだなという結論を出したのは、
「時分の花」思いっ切り満開!という潔さがあるからのような気がします。