母が骨粗鬆症と診断され、生活習慣改善をお願いしております。私の母世代は「色白美人神話」を信じて疑わない方々が多く、母も今でもその一人です。肌が少し小麦色なのをとても気にしていたようで、美白ケアを日課としていました。
多分それも骨粗鬆症になった一因だと私は確信していますが、日本人はまだまだ色白＝美人の文化があり、美白化粧品が飛ぶように売れる国です。はやり白人に憧れる方が多いのでしょうね。日本人として自分のアイデンティティーを誇りに思うことは、日本人全体的に足りないことだと常日頃思っています。
ということで、母にはビタミンDの合成のためになるべく日光に当たるようにお願いしております。骨の強化に必要な栄養素に関しては左記緑色タイトルをクリック下さい。
ビタミンDは食べ物からも摂取することができますが限界があります。食事からのビタミンD摂取より、紫外線による皮膚の合成のほうが量が多いので、やはり日照時間の多い国に住んでいるのであれば、日光になるべく当たることをオススメします。
ビタミンD生成に必要な日光照射時間は、機関や財団・団体によって違います。また日本列島は亜寒帯から亜熱帯まであり、場所によって日光照射時間が変わってきます。例えば、北海道と沖縄の人では、肌の色も結構違いますし、日照時間がかなり違いますよね。
日焼け止めを塗ったままの日光浴もビタミンD合成の観点で見ると意味がありません。表皮に紫外線を当ててビタミンDの合成を促しているにもかかわらず、日焼け止めを塗ってしまったら、紫外線を錯乱させて表皮に当たらないようにしているわけですから。。。
目安として夏季は１日１５〜３０分、冬季は１日３０分〜１時間。これは北緯約35度の日本場合です。そして、日光に当たる体の部位は、手と顔だけなど全身でなくともビタミンD合成は可能です。なぜこんなに開きがあるといいますと、場所、時間帯、季節、その人の体質などによって変わるので、例えば手だけ20分日光に当たれば良いなどの確定ができないのです。
日本はモンゴロイド(黄色人種)の国ですが、これがコーカソイド(白人種)もネグロイド(黒人種)もいる国ですと、人種によって日光照射時間が変わってきます。New England Journal of Medicineによると、ネグロイドとモンゴロイドは体内のビタミンDが少ないので、ビタミンD結合タンパク質及びビタミンDの欠乏症の人が白人に比べて多いとされています。各機関・組織のビタミンD合成に要する日照時間の推定を下記のようにリストにしてみました。
機関 照射部位 日光照射回数 日光照射推奨時間
世界保健機構 顔と両手両腕 １週間２,３回 夏季 約５−15分(低緯度は更に短い)
環境省 手の甲 １日１回 日向 約15分 日陰 約30分
骨粗鬆症財団 記載無し １日１回 夏季 約30分 冬季 約１時間
国立環境研究所 顔と両手 １日 夏季 約3-15分 冬季 約8分-8時間
こんなに違うのは、夏季と冬季、世界の目安と日本の目安、沖縄と北海道の差などが要因なのですが、要するに住んでいる場所、季節によって違うということです。また、野外と室内でも変わってきますので、日本の本州在住の方はあくまでも目安として、夏季は１日約１５〜３０分、冬季は１日約３０分〜１時間となります。
そして、日照時間の少ない季節や少ない地域に住んでいる場合は、足りない分はやはり食べ物で補わなければなりません。骨を強くするために必要な栄養素とその食べ物はこちらをご覧下さい。＊上記内容は「食べるサンスクリーン講座」に含まれております。
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