旧正月へ向けて、日差しも一層強くなってきたここペナン島、マレーシア。
今日もタイタイのお客様がご来店になった。
タイタイとは東南アジア語で一般的に「金持ちの奥様」を意味する。
今年の旧正月は2月8日なので、それに合わせて髪型を素敵にアレンジする。
中華圏のサービス業にとっては、今が一年で一番の掻き入れ時。
ピークシーズンということもあり、「正月料金」などと言って、普段より値段を高めに設定しているところがほとんど。
(*注 うちのお店は日本人美容室なので関係ないです。)
本日のタイタイのお客様は、トリートメントのご依頼だった。
日本人のお客様は、今ではトリートメントのみでお見えになる方はほとんどいない。
日本人は髪を傷めることをまずしていないし、カラーをするときにトリートメントを一緒に入れたりするくらいで、日本の製品自体が既に良質であるので、そこまで傷みは気にならないからという理由もある。
こちら、マレーシアのローカルの美容室などで使われている製品は、ちょっと不思議なものがある。
ローカルの美容用品の問屋などに行くと、お得な値段でいろんな商品が売られているが、いまいちお客様に提供する自信はない。(笑)
ちなみに、今年の人気ヘアカラーはシルバー。
昨年度はグリーン。
その前の年までは赤が定番だった。
タイタイのお客様と日常のいろんなことを会話する。
普段、野菜はどこで買うとか、いいカフェができたとか、本当に一般の主婦が会話する、他愛もない内容。
タイタイのお客様も犬を飼っていらっしゃるとかで犬の話で盛り上がった。
「ところでさあ、Nikkiのワンちゃんのお腹、ちょっと湿疹ができているでしょう?」
さっきお店に入って来て鏡の前の椅子に座っていただいて、ミオ君が少しだけそのタイタイのお客様にあいさつにきた。
その時に少し見えたんだろうか。
よく見ているな~、と思った。
「このローションあげるから、スプレーボトルに水を入れて吹きかけてみて。うちの犬も湿疹が出てたときにこれをつけるとすぐ治るのよ。」
そう言って、彼女は原液を分けてくれた。
「これって、どこに売っているの?」
「売ってないわよ、私が作ったんだから。」
タイタイは、ただ単にタイタイライフを楽しんでいるだけではないと気付かされる瞬間だった。
稼ぐ旦那を支える嫁は、それなりに頭が良くてしたたかな人が多いような気がする。
「支える」という意味ではいろんな形があると思うけれど。
いつもフェラーリでご来店になる別のタイタイのお客様は、
(注 うちは決して高級美容室ではありません)てっきり旦那様のビジネスの景気が良いのかと思いきや、自分もマッサージ店を経営していて、一番順調な時に店を売ったとか。
貿易会社を営む旦那様の奥様は、自分は自宅でインターネット販売で食品を輸出入しているとか。
有名なイチロー選手の奥様を例に挙げると、夫ががっつり稼いだ資金を運用して、日本で美容室を数店舗経営し、利益を増やしているという。
もちろん、出張の多い旦那様の右腕になって、馴れない外国で言語をいち早く習得したり、現地の食材で子供たちの弁当を作ったりと日本にいるときと同じように手を抜かずに主婦業をするのも、立派な支えだと思う。
そういう優秀な主婦を見ていると、共通して彼女たちは、今一緒にいる相手の表情をよく見ているし、会話の内容をよく聞いて覚えている。
できる人は今すぐ行動に移し、メールの返信なんかも早い。
優秀な主婦だけではなくて、こちらのマレーシア人、特にチャイニーズの方々は総合的にそんな傾向にある。
常にアンテナを張り巡らし、街の変化や、トレンド等に敏感。
お店のレイアウトを変えても、全く気付いてくれない人。
お店に入った瞬間に「変わったね~!」と一声を上げてくれる人。
パーマをかけている間も、ずっと携帯電話を手に取って、為替やマーケット情報を追いかけている奥様達。
シャンプーのリラックスタイムさえも携帯電話を離すことはない。
常に、街や世間の変化に気づくことが、何か新しいビジネスを生み、彼女たちのようなお金持ちに近づく方法じゃないのかな、と思った一日なのでした。
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