38回目の私の誕生日

私はひとり

考えてました。


辛い想いをしたくて、
人を好きになるわけじゃないのに…





私は、
人生はじめて本気で人を好きになりました。

いつか終わるかもしれない
そう思っても会いに行きました。

そして、
その恋にはいつもこう思ってました。

ー 真実の恋でありたい ー





人は必ず嘘をつくもの
自分を守りたくて
お世辞で

人が人と接するとき
必ずしも正直にはなれないときがあり
嘘が造り上げられてしまう
仕事場、家族、友人、、、

関係を維持するためには必要かもしれない。

でも、
皆は言う。
嘘はいらない。と。

お世辞は?
どうせ嘘でしょ?
なら言われない方がいい?
…お世辞でも言われたら嬉しい。

矛盾



私は、そんな日々に、
自分の恋愛だけは、
愛する人との間だけは、
嘘はいらないと思ってました。

彼と出逢って
何度喧嘩したでしょうか。
何度話し合ったでしょうか。

そのたび泣いては
正直な想いを感じ
いくどとなく乗り越えてきました。

そして今、

彼の

とてもとても大きな

嘘を知りました。


しばらく私は、
知らないふりをし何も言いませんでした。

でも、ある瞬間、
私は何かが壊れるような
何かが切れてしまったような
心の音を感じました。

それは仕事帰り、
彼に電話をし出なかったときのことです。

いつもと変わらずの帰り道でした。
いつもと変わらずの連絡のひとつでした。

耳に当ててた携帯からは、
留守番のアナウンスが流れ
ため息とともに携帯を耳から離す
アナウンスの声はだんだん遠くなり
最後まで聞くはずもなく
私は電話を切った

その瞬間
心をガードしてた壁がバラバラと崩れはじめたのです。

どこかで
知らないふりをしてれば
喧嘩することなく
楽しく過ごせる

そう自分で自分の心を守っていた

そんな壁が
壊れていったのです。

どうして?
どうして?
どうして?

どうしてこんな嘘をついたの? 

壁が崩れたことで
突然溢れ出した感情は
私の心を埋め尽くし

言い表せないほどの苦しみで
ひとり、車の中で泣き叫びました。
こんなに泣いたのは
今までなかったかもしれません。

苦しくて
悲しくて
心が締め付けられました。


何もかも捨ててしまいたい。



数時間後、
どうやって帰宅したのか、
私は自宅のベッドで呆然としていました。


そして、
またひとり。。。
自分に言い聞かせました。


大丈夫
大丈夫
大丈夫

私は大丈夫


涙かまた、
ポツリポツリ。




次の日、
私は友達を誘い、食事に行ったり長電話したり、気を紛らすかのように動きました。

でも、夜、子供も寝てしまうと、
またひとり
また考えはじめてしまいました。

かと言って、
何か思い付くわけもなく
気分が晴れるわけもなく
泣いては呆然とするを繰り返しては
なんとなくTVの画面を見つめていました。


どれぐらい時間がたったでしょうか。


わかりませんが、

TVの画面には、
ある映画が流れてました。



「僕ははじめて白い嘘をつきました」

最後のシーンで主人公の少年が
ニッコリ微笑みそんなことを言いました。

白い嘘
それは相手を想ってこそつく嘘
そんな嘘は良いことかもしれない。

そんな意味だとか。



こんなときに
こんなセリフが出てきて
いやんなっちゃう…

また涙が溢れてきました。



あの日
私は溢れる感情を彼に伝え、受け入れられない状況に離れたいまで言いました。

彼は何も言いませんでした。



私がこうなることを予想してたの?


私がこんなにもダメになると、
わかっていたから打ち明けられなかったの?


もしも白い嘘

そんな嘘なら

私はまた違う気持ちになれるのでしょうか。



ー 真実の恋でありたい ー

それは、真実の愛であり

愛する人ためにつく嘘
愛する人を守るためにつく嘘

そんな白い嘘は

真実の愛であるならばこそ
必要である

だったのでしょうか。



私は彼の嘘を知り心が崩れてしまいました。

今も修復できず、
とても大切と想う人を手離そうとしてます。


そしてそれは、

つかれた嘘より

とても辛く

感じてます。



嘘の内容はさまざまで、
その内容は良いこと悪いことがありますが、

ときとして、
大事だからこそ言えず隠してしまう
大切だからこそ相手を守りたくてついた嘘

そんな嘘
そんな白い嘘は

嘘をつかれている側の心を守るため
必要なのかもしれないです。