前編はこちらです。
 
 

先生の診察を受けて、1年少し経ったころ

親だけが療育について
専門的に学ぶ会があるのですが
そこで、NLPワーク
はじめて体験しました。
 
 
NLPとは?と聞いても
正直なんだかよく分からなくて
 
 
難しいことを学ぶんだなあ
と思ったものですが
ワークはとてもシンプルでした。
 
 
二つの椅子があって
親がその椅子に座り話すだけです。
 
 
1つは、自分の座る椅子で
もう1つは、子どもの座る椅子ですが
 
 
子どもはそこにいなくて
自分が子どもの着ぐるみを着て座るという
 
 
なんとも不思議な設定のものでした。
 
 
私たち親は約100人ほどいて
それぞれペアに分かれて
このワークを実践しました。
 
 
当時、子どもの世話は私にしかできず
他の人たちでは手を焼くし、
何を求めているか分からないので
パニックばかり起こさせていました。
 
 
だから、私が一番息子のことをよく分かっている
という自負で、がんばっていました。
 
 
ところが、ワークをすると
息子の椅子に座った瞬間に
強烈な悲しみに全身が震えました。
 
 
「ママ、どうしてぼくの気持ちを分かってくれないの?」
 
 
その悲しみには、経験がありました。
私自身、母から分かってもらえない
と、ずっと思い続けていたからです。
 
 
私は、この子にこんな気持ちにさせていたのか
と、ハンマーで頭をたたかれるような衝撃とともに
涙が止まりませんでした。
 
 
ワークを終えて、周囲を見たときには
会場中で、同じ光景が繰り広げられていて
みんな、号泣でした。
 
 
これが、NLPなんだ!
と強烈なインパクトを私に与えてくれました。
 
 
言葉が出なくて
五感が一般の人と違う息子のような子でも
 
 
NLPを使うことで
気持ちを分かってあげられるのかもしれない
と思いました。
 
 
でも、当時は30万以上もするNLPの学びには
躊躇しました。
 
 
主婦の感覚であれば
こんなに高い受講費は
出すことはむずかしい
と思うのが、当然です。
 
 
そして、私はそれから3年ほど経って
離婚をし、保険会社で働き始めました。
 
 
すると、息子の不登校が始まり
1年近く、あらゆる手をつくしても
登校できるようになりませんでした。
 
 
あちこちに相談に行きましたが
どの相談員も、息子の主治医のように
私を前向きにさせることはありませんでした。
 
 
不登校支援の当時のレベルに
うんざりしました。
 
 
だから、私は自分でNLPを本格的に学び
自分の人生も
息子の人生もあきらめない生き方
を身につけようと思ったんです。
 
 
主婦時代に払えなかった30万は
シングルマザーになって
払えるようになったって
少し、おもしろい話ですよね。
 
 
(のちにトレーナーになったので
学びの費用は約300万かかっています)