意を決してカタログ請求をするまで、時間がかかった理由。

 

ウチには将来どうしても向き合わないといけない問題がある。

16坪の土地に10坪の建屋。

建蔽率ギリギリで、居住スペースを大きくとろうとしたのだろう。

家と敷地の境界との間が10センチしかない部分がある。

そのため、外まわりの工事の際にはフェンスを外し、隣家の敷地に足場を立てなければできなかった。

 

隣家は父の実兄夫婦の家。

事情を話せば、いいよいいよと二つ返事で承諾してくれた。

 

7年前の外壁塗装の痕、ハウスメーカーの営業担当が「次は25年後ですね」と言っていた。

「まぁそのころまで私が生きているかどうか・・・」と笑って答えたら

「次も頭に入れておいてください。」とクールに返してきた。

リフォーム資金を貯めておけということね。

 

問題は私の年齢より隣家。そのころには110歳代。

人生100年時代とはいえ、ご存命だとして介護が必要な年齢。

今と同じ暮らしは難しいだろう。

 

娘は結婚を機に家を出て40年、もうこちらでの生活は考えていない。

売りに出されたら、伯母が大切にしてきた大きな庭も、伯父の建てた家もなくなり、空いたところに建てられるだけ家が建つだろう。

最近の家は隣同士が狭い。

ウチとの境界ギリギリに建ってしまうと、物理的に足場が立てられない可能性が高い。

もし立てられたとしても、他人の家の外壁塗装のために自分の土地に足場が立てられるのは嫌だろう。

自分が逆の立場だったら、嫌だ。

 

考えたくなくても、そのときは来る。

どうしたら住み続けることができるか。

 

若い人なら家を処分して新しい生活を始めることもできる。

しかし年齢が高くなるほど賃貸住宅に住むのは難しくなる。

 

それ以前に自分のもらえる年金から、健康保険料と介護保険料を差し引いたらどれだけ残るのか。

残念ながら近隣のアパートの家賃とほぼ同額だ。

どうやって食べて行く?笑うしかない。

 

次に考えたのはリフォームだ。

隣家がお元気なうちに減築して平屋にする。

平屋にすれば足場を立てなくても済む。

 

そんな思いから、減築、平屋 小さな家・・・など思いつくままネット検索した。

YouTubeには工務店のチャンネルが多い。

建築関係の動画を毎日数時間視聴する日々が続いた。