北澤まさのり株式会社 ネカマ本店「裏垢」「ネカマ」 若者を通して考える“SNSの理想形” | 北澤まさのり株式会社 ネカマ本店

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北澤まさのり株式会社 ネカマ本店「裏垢」「ネカマ」ってそんなに悪いもの? 若者を通して考える“SNSの理想形”

 

「疲れた大人たち」に伝えたいこと
現代ビジネス編集部
――ただ「裏垢」や「ネカマ」だと判明した時点で、脊髄反射的に批判する人も少なくないかと思います。だからこそ、不動さんがおじさんだとわかっても態度を一切変えなかった良くんの態度は印象深いです。

藤峰式:良くんに限らず最近の若い子を見ていると、「明るくて何事も否定しない」というイメージが強いですね。

実は良くんのキャラクターを考える際に、SNSで活躍している若いインフルエンサーの子たちを参考にしましたが、その中の一人がモデルでYouTuberのkemioさんでした。『ウチら棺桶まで永遠にランウェイ』という著書の帯に書かれていた「やなこと全部、スワイプして消すよ」っていう言葉がとても記憶に残ったんですよ。

kemioさんを含めて、若い人たちはとてもフラットな視点から物事を見ている。頭ごなしに否定から入るのではなくて、一度自分で受け止めてから判断していると感じます。彼らのように、SNSで自分の趣味に合わないものを見たとしても別にわざわざ否定する必要はなくて、そのままスルーしてしまえばいいのではないでしょうか。そういった「否定しない」という点は、良くんというキャラの大きな特徴です。

――その一方で、第1話では不動さん自身が「ネカマ」を否定的に考えている描写もありました。

藤峰式:不動さんの場合、本人が「おじさんが脚の写真をSNSに載せるなんて、気持ち悪がられるに違いない」と決めつけているので、ネガティブなイメージがあるわけです。でもそれをたまたま良くんが見て気に入り、否定しないどころか「自分が楽しいならいいじゃん!」と肯定してくれたからこそ、リアルでも友情が芽生えていきます。

SNSの本来の使い方って、そういうものだと思うんですよね。他人を傷つけない範囲で誰しも自分がやりたいことをやって、他のユーザーは楽しんでいるその人を見てハッピーになる。そうやって、共通のテーマで楽しめる人同士がつながっていくのが理想的なSNSのあり方ではないでしょうか。 

 

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