振って欲しい | 虹色days

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あれは学生の頃。
私とKはいわゆるケンカ友達だった。

最初は
「嫌なヤツ~(`×´)」
って思ってたのに、いつの間にか気になる存在になってた。

卒業が近づいて、進む進路も別々な私たち。

友達としてしか見られていないのは分かってた。

でも気持ちを伝えたい。
伝えたら何か変わるかも!

そう思って、告白を決意したの。


2月14日、バレンタインデー。

学校が休みだったから、Kの家に近い駅から電話ボックス(懐かしい!)でKに電話。

「ちょっと○○駅に来てもらえる?」

多分10分ぐらいでKは来たんだけど、待っている間は半端なく緊張していて、ずーっとこの時間が続くんじゃないか?ってぐらい、心臓バクバクだった。

Kが自転車でやって来た。

駅からちょっと離れた公園に二人で向かう。
Kも何か察してるのか、2人とも無言で歩く。

公園に着いて、持ってきていたチョコレートを渡した。

「コレ…受け取って」
「あ…ありがとう」
「じゃ、じゃあまた学校で」

たったそれだけ。
ヘタレな私にはそれが精一杯。

でもチョコレートの入った袋の中には、ちゃんとメッセージカードも入れておいた。

「好きです。
 付き合ってください」

シンプルにそれだけ。


次の日に学校で会った時、返事は貰えなかったけど、ぎこちなかったけど、今まで通り過ごせた。

2,3日経っても、1週間過ぎても返事はなかった。
受験シーズンだったから、Kの受験が終わったら返事くれるのかな?って思ってた。


だけど…卒業式が来ても、ホワイトデーが来ても、Kから返事はなかった。


その時点で結果は明白だよね。

「NO」に決まってる。

でも不思議なもので、はっきり「NO」と言われてないから、心の片隅で「もしかして!」って期待してる部分が少なからずあって。

もしかしたら、留守中に電話くれたんじゃないか?
何かサインを見落としてるんじゃないか?

小さな何かに希望を見出そうと必死だった。

でもKからは何の連絡もなかった。


3月31日。
区切りにはちょうどいい日だと思った。

明日から新しい学生生活が始まる。
振られても、忙しい毎日でKのことなんか忘れるだろう。
ここで終わりにしよう。

そう思って、近所の公園にある電話ボックスに向かった。

雨が降ってらから、傘を差して歩いて向かった。

受話器を取って、きっともう二度とかけることのないだろうKの電話番号を押した。

出たのはKだった。

「もしもしミオだけど…」

そう言うと、受話器の向こうでKが息を飲むのが分かった。

「急にごめんね。
 バレンタインの時さ、手紙読んだ?」
「うん」
「返事を聞かせて欲しいんだけど…」
「………ごめん」
「…うん。分かった。なんかゴメンね。…じゃあ、バイバイ」


悲しい気持ちはなかった。
むしろスッキリ。

ただ、空しかった。


告白するまでの私とKは、異性の友達では一番仲が良くて、最初は嫌なヤツ!と思ったけど、良い所もある。
そう思ってた。

告白したのは、自分の気持ちを知っていて欲しかったから。

まさか告白を無かったことにされるとは思ってなかった。

「返事をしなければ、ダメだって分かるだろ?」とでも思ってたのかな?



無視されるのは、とっても辛い。

告白したんだから、ちゃんと振られる覚悟だって出来てる。

例えどんな理由で振られたとしても、ちゃんと顔を見て、本人の言葉でちゃんと振って欲しかったよ。

そうすれば、こんなに寂しい気持ちにはならなかったのに。



これ以降、恋愛が苦手になってしまいました。

 
Kとは成人式で会ったけど、会話もしないし、目も合わない。

多分二度と関わることはないと思います。

会いたいとも思わない。