“和える”て何て読むか分かる?


この前、ミッドタウンで見たんだけど、読めなかった。


“なごえる”か”かずえる”か、
それか全く別の読み方をするのか。。



日本語・漢字はホントに難しい。

同じ読み方で違う漢字や、
同じ漢字で違う読み方のものが沢山あるし、
ポピュラーな漢字でもあまり知られていない読み方をする場合もある。


“件”という漢字は
”けん”と読まれる場合が多いけど、
”くだん”というあまり使うことのない読み方がある。



確か、
件は日本の妖怪のことで人面牛。

未来を予言するんだって。

しかも目撃されるのはきまって何か良くないことが起こる前らしい。

だから件が現れるのは、
凶兆で怖れられていたんだとか。






日露戦争の直前に現れて、
「日本はロシアと戦争をする」
って予言した件もいたみたい。

私は妖怪とかは信じている訳でも信じていない訳でもないんだけど、
この内容の予言は牛が言うにしては政治っぽ過ぎてなんだか嘘っぽく感じる。



だからこの一件に関しては、
きっと誰かがデマを流したんだと思うの。

でもそれはただのいたずらが目的って訳ではなかったような気がする。

きっとロシアと戦争することに反対していたか、
もしくは戦争自体を反対している人がこの様なデマを流したんじゃないか。って。





これで政府が考えを改めてくれるかもしれない。って考えたんだと思う。

そう考えるとすごく分かりやすく思えてくるよね。





昔だけじゃなくて、今の世の中にもこの様なことは、良くも悪くも沢山ある。


例えば、
有名人にすり寄って票を得ようとする政治家とか、
無名が故に全否定される芸術家とか。


結局、世の中を動かすのは権力で、
ある者が生き残り、
ない者は潰される。

悲しいけどそれが現実。


どんなに正しく生きたって、
権力を味方につけていない人はその正しさに応えてくれる人なんていない。






だから件を利用するんだろうね。





一方通行の世の中で唯一ある手段。

自分が言っても相手にされなかったり、
蔑まれたりすることでも、
件が言えば少しは耳を傾けてもらえる。




ある意味、自己否定の受容。

きっと件だけじゃない。

妖怪と語り継がれてきた昔話は、
何かしら直接言うことの出来なかった人々の思いが妖怪となって、
その出来事を物語としているんだと思う。





今も昔も根本は何も変わってないんだね。



正しいと思うことを、正しい。って言うことに罪なんてないはずなのに、
みんなそれくらい分かっているはずなのに、
それが叶わないことも分かってる。




件を見た。と初めて言った人の周りには、何が起きてたんだろう。



その時の心境、なんとなく分かる気がする。









明日もどうにか生き延びよう。