元旦の夜にごろごろしながらスマホを見ていたら

たまたま今日から上映開始になる映画の記事が目に留まったので

東京の実家に帰省している機会に、ポレポレ東中野まで足を運んできました。

 

 

 

「脳死に近い状態」と宣告され、常に医療的ケアが必要なお子さん「帆花ちゃん」と

彼女を見守るご家族、ご友人を映したドキュメンタリー映画でした。

 

今まで映画という形でドキュメンタリーを観たことがなかったので

どんなふうに撮られているんだろうという興味本位なところもありましたが

行ってよかったと思います。

 

印象に残ったは、やはり綺麗ごとだけではないお母さまの言葉です。

(一字一句覚えてはいないのでニュアンスですが)

 

「自分は必要なことをやっていると信じているけれど、それを第三者の目から確かめたくなるというか。実感がほしくなる」

 

「帆花の意思をくみ取ろうとしているけれど、本当にそうなのかは誰にも分からない。 『嫌だ』は分かるけど、『公園に行きたい?』と聞いたときに本当に行きたいと思っているのか、親が押し付けているのか分からない」

 

 

昨日映画公式サイトを見たときに、リード文に書かれていた

「理佐さんと秀勝さんの2人にとってはあたりまえで、普通のこと。」

という文章は、ありがちな「特別扱いしないでほしい」というメッセージを意図しているのかなと思いましたが

そうではなくて、本当に「ありのままの、あたりまえのこと」を切り取っているんだなと、鑑賞後は印象が変わりました。

 

その上で、やはり映画の中でも、舞台挨拶でも何度も言及されていましたが

西村家の3人も、その周りの方々の愛情も含めた、温かさが観終わった後に残りました。

個人的にはヘルパーの高橋さんがエプロン姿で結婚式に参列されていたシーンが好きです。

 

 

ということで、今日は初日舞台挨拶ということで、監督、プロデューサーと、西村家の方が登壇されていたので

折角なのでその内容で印象に残ったことをメモしておきます。

 

・撮影は2011年から3年間くらいで撮影したが、編集に7年かかり今の公開となった

・帆花ちゃんは現在14歳の中学2年生。動物が好きで(結構意外な種類だったが失念)、最近よくテレビや本を家族で見ている。

・ご両親から見た当時の監督の印象は、寡黙で雑談はあまりしなかったが、撮影中は良い意味で存在感を消せる人。帆花ちゃん家族に興味を持って実際に撮りたいと連絡を取るというのは、誰でもできることではない。そこに「ご縁」を感じて撮影を許可した。

・夜中も必ず痰の吸引が必要なので、お父様が2時半まで、お母様が2時半から交代でお世話をしている。現在は週3回夜間のヘルパーさんが来てくれているが、週4は自分たちで対応するので睡眠は十分とは言えない。なかなか夜間に訪問してくれて、かつ医療的ケアが可能なヘルパーさんがいないのが現状