紗奈の緊張が少し和らいできたようだ。笑佳はホッとした。
「じゃあリビングに上がって朋香は外出中だけど、有哉なら家にいるよ」
ありがとう、ありがとうございますと悠名と紗奈はそれぞれ返した。
「紗奈さん、だっけ? 俺は有哉。悠名ちゃんのいとこ」
リビングにいた有哉は早速紗奈に挨拶した。
「初めまして、秋野紗奈です」
「紗奈さんって中1?」
「そうです」
有哉は初対面の人には敬語を使うことが多いが、紗奈は自分と同級生だとわかっていたので敬語を使わなかった。
「俺も中1だから敬語使わなくて大丈夫だよ姉2人は年子だけど俺は少し離れてるんだ」
「うん、分かった」
「えみ姉」
「どうしたの?」
笑佳は尋ねた。
「俺、紗奈さんと話したいことがあるから俺の部屋に連れて行っていい?」
「あんた、初対面の人になにするつもり!?」
笑佳は驚いた。
「別に紗奈さんにやましいことなんてしないから。俺の予想が正しければ……」
「正しければ?」
「違うかもしれないから今は黙っておくよ」
紗奈は私は大丈夫ですと言って有哉の部屋に向かって行った。
