こんばんは。




今日はフランス郵政公社「ラポスト」(La Poste) の方が授業に来て頂き、変化するビジネスについてお話しをしてくれました。



なんとラポストの始まりは、何百年も前。

15世紀にルイ11世がメッセージを送るためにつくられたのだそうです。



そんな長い歴史を持つ企業が、加速度的に進むデジタル化と深刻化する環境問題に対して、どうビジネスを転換していってるのか。




その課題を実際に仕事として取り組む方から直接お話しを伺うことは、とても貴重な経験でした。





特に印象に残ったことは、ラポストは国が所有する公共企業であるが故の、使命感。



国民のために、例え利益が出なくても展開している事業が多くあるそうです。



例えば、遠い村に住むたった一人のために手紙を届けたり、


様々な理由(収入が少なかったりなど)で民間銀行の口座が開けない人のために、ラポストの銀行口座は誰でも開設できるようにしたり。



(因みにフランスはキャッシュレス社会が進んでいるので、クレジットカードやキャッシュカードがないと大変生きづらくなっています)



本当に効率を追求するなら、技術をもっと活用して配達ロッカーに移行し、カナダのように週に配達できる日を減少し、リスクの少ない顧客にだけ銀行口座を渡すべきなのかもしれない。



でもラポストは配達員の雇用を守り、国民に平等の機会を与えるという使命もある。



法で定められたからではなく、「Moral obligation(道徳的な義務) として、やっている」と言っていました。



でもそこである生徒から一つ質問が。



利益が出なくて破産しそうになっても、国が助けてくれるんじゃないか、と。




、、なるほど。鋭い質問ですね。



相手がどんなに立場の高いゲストスピーカーであっても、海外の生徒の多くは容赦ないのが面白いところです。笑




破産のリスクがないなら、利益を追求する理由、インセンティブはどこにあるのか、と。




これに対して、ラポストの方は


国が助けるのはあくまで最悪な場合であって、破産しそうにない限りは私有企業のように事業で利益を得ようと奮闘している。




と答えていました。



だからこそ、企業と国民の便益をバランスすることに日々悩んでいるそうです。



新しいサービスを実験中ということで出された例が面白かったです。



従来は郵便物を届けることが仕事だった配達員のみなさん。


今ではフードデリバリー、証明書の確認、年寄りの人が無事で問題ないか訪問、街の様子で変わったことを調査して企業に報告、などもしているそう。



こういった多岐にわたるサービスを提供することで配達員の雇用を守りつつ、人々の生活をより暮らしやすくする。そんな工夫を、ラポストは日々模索しているようです。





日本ではフランスとは違って鉄道や郵政の民営化が以前行われましたね。




あまり詳しくないのですが、それによってサービスが向上したという声もあれば、過疎地が置き去りにされてしまったなど、様々な議論を耳にします。




実は、私は前からフランスの鉄道はボロいしストライキが頻繁に起こるから、早く日本のように民営化すればいいのにと思っていたんですが、、、



どうも考えていたよりも、遥かに複雑で難しい問題なようです、、




軽率に考えてすみませんでした!




そして配達員さん、コロナ禍でもリスクを背負って外に出て働いてくれた方たちですね。


日本にいる間は殆どネットショッピングをしていたので、とても助かりました。



当たり前に使っているサービスに改めて心から感謝です。




そしてルイ11世、ありがとう。


貴方が誰かに手紙を送りたいと思ってくれたおかげで、私の田舎にある学校にもちゃんと荷物が届きます。







Aisa