再生医療 | われは河の子

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 先日お伝えした通り、北大病院での再生医療に関する治験への繰り上がりが決まり、来月9日に実際に北大病院に行って、この治験の担当医師の川堀真人先生から具体的なお話を聞き、それからMRI検査をすることによって、いよいよ私の治験開始に向けての動きが実際にスタートします。


 昨年12月の治験申し込みの段階では、大まかな流れは説明があったものの、具体的な説明はなく、またこちらにしても夢のような話だから概略だけで勢いで申し込んだ部分はありますが、半年以上経っていざ候補者に選ばれると、培養細胞の、脳への投与手術って、開頭手術でやるのか?頭蓋骨に穴だけ開けてやるのか?など、わからないことが多すぎて、さすがに怖くなって来ますガーン

 なにしろ世界初の試みです。

 また、手術並びに様々な事前検査はその都度北大病院で行われますし、術後に6週間のリハビリを行うリハビリ病院は札幌市と小樽市との境界にあります。

 例えばそれらに関する交通費などはどうなっているのかなど、9日に詳しい説明があると思いますがいろいろと不安がよぎります。


 ここで改めて脳神経再生に関する再生医療について理解している範囲でおさらいをしてみますが、難解な部分もあるので不要な方は読み飛ばしても結構です。


 再生医療とはさまざまな細胞に変化しうる細胞(幹細胞)の発見と、その応用により、失われた組織や軟骨、皮膚、臓器、筋肉、神経などをその名の通り再生させようというバイオ医療で、1981年に胚性幹細胞(ES細胞)が樹立され、1988年にはヒトES細胞が樹立されました。1個の細胞(受精卵)からあらゆる細胞に分化することが可能な万能細胞の開発です。


 1999年には間葉性幹細胞の多様化に成功し、本人の骨髄や脂肪から採取し、培養した間葉系幹細胞(MSC)を使って軟骨や脂肪、筋肉などに分化する道筋が確率されました。

 そして2006年、京大の山中伸弥教授によって人工多様性幹細胞(IPS細胞)が樹立され、翌年にはヒトIPS細胞も樹立され、山中教授はこの功績でノーベル賞を受賞しました。

 これはES細胞が1個の受精卵から細胞の分化を促すのに対して、自分の1個の細胞から自分自身の身体を文字通り再生するもので、ES細胞の出来のいい兄弟みたいなものです。


 しかしそれぞれの幹細胞にメリット、デメリットがあり、まだ完璧な存在はないようです。


 一番最初にできたES細胞はたった一粒の細胞からすべてに分化することができるまさに万能細胞ですが、その最初の一粒を受精卵から取らねばならないため、1個の受精卵を犠牲にすることになり、もしかしたら将来1人の人間になり得たかも知らない命を奪うという倫理性が指摘されると共に、自分以外の細胞を使用するということから免疫の拒絶反応も起こりえます。


 次に登場したMSC細胞は自分の骨髄液や脂肪から取った細胞を培養して身体に戻すために、倫理面もクリアしていますし、免疫反応もクリアです。しかし、万能性に劣り、分化に制限があります。

 そしてIPS細胞も自分の身体から取った細胞を使いますので、倫理面と免疫拒絶はクリアしていますが、一粒からからあらゆる細胞に変化文化して行きますから癌化のリスクが高いという欠点があります。


 現在世界中で研究、治験が行われている医療レベルでは、ほとんどMSC細胞を使ったケースだそうですし、今回の北大チームの治験でもこの方式を採用し、上手く計画通りに行けば、来年の10月に私の骨髄液を採取して、そこから取った間葉系幹細胞を約1ヶ月間培養して11月に脳内に投与する手術が行われるそうです。

 そしてそれから6週間のリハビリ入院を経て、さらにその後1年以上の追跡検査と調査を北大病院で継続するそうです。

 実際にどのくらいで効果が出て来るのか分かりませんが、おそらく再来年の半ばくらいになってからのことではないでしょうか?(それも詳しい説明を聞くまでなんとも言えませんが)

 私はその再来年の6月に65歳の誕生日を迎え、前期高齢者になりますが、63歳の今年の冬に予定通りネクスギアタンゴができて、来年の冬に治験に臨み、それが期待通りの成果をあらわしたとしたら、私は65歳の前期高齢者になった時点で自分史上最強の身体を手に入れることになります。


 いや、夢物語といってしまえば確かに間違いないのではありますが、昨日からにわかに現実味を帯びて来ました🤣


 今回の治験は二期(2年)で8人を予定していて、1期の今年は4人ということですが、今回繰り上がった私がその8人のうちの1人なのか4人の内の1人なのかも現段階ではわかりませんし、なによりこれに伴うリスクの説明の比重も大きいと思います。

 安全性最優先で計画は立てられているはずですが、何度もいうように世界で初めてとなる慢性脳出血患者への直接脳内投与です。どんな突発的な危険性があるやも知らず、それに関しては同意書の一筆は必ず必要となるでしょうが、リスクを犯さない成功も栄光もありません‼️

 がんばっていただくのはドクターたちであって私はまな板の上の河童です。

 医学上における人類の進歩の一助になれれば人並みのことができない身体にも使命感が宿っているような気がして闘志が湧いて来ます‼️