ドックの街 | われは河の子

われは河の子

ブログの説明を入力します。

今日は人間ドックの日ですが、もちろんドッグではありません。人間犬は気持ち悪いです😛

 ドックはドクターのことでもなく、船の建造,修理などを行う港湾施設です。


ドック(蘭: dok、英: dock)は、船の建造、修理、係船、荷役作業などのために海岸、河岸、湖岸等を掘り込みまたは埋め立てて築造された湾入状・袋状の平面形の土木構造物である。また、同様な目的の浮体構造物である浮ドックも含まれる。船渠(せんきょ)ともいう。(Wikipediaより)


 人間の身体を徹底的に検査して、その後の治療に役立てることを船舶の検査,修理になぞられて人間ドックと呼ぶようになりました。


 私の故郷函館はかつて造船で栄えた街で、長らく港のシンボルとして函館ドックの巨大クレーンが港に聳え立っていました。


 写真はお借りしました


これはゴライアスクレーンと呼ばれ、高さ70メートル、幅110メートルもあったまさに巨大建造物で、30万トン級タンカーまで建造することができる施設として1975年に建設されましたが、その直後に造船不況が訪れ、わずか4年後には売却されました。

 しかしその後も函館のランドマークとして市民に愛され解体されたのは2009年になってからでした。

 私のような昭和の函館市民にとってはまさに街のシンボルでもありました。


 私の小学校の担任の先生の口癖に、『いいか、君たちが大人になってもこの街に根を下ろして暮らして行こうと思ったら、国鉄か北洋漁業かドック関連で働いたら間違いない❗️』と言うものがありましたが、北海道の玄関口としての繁栄も青函トンネルの開業で、青函連絡船が廃止され、頼みの国鉄は分割民営化され、北洋漁業は200カイリ問題でこれも廃止され、ドックは先に述べた造船不況で立ち行かなくなり、函館は基幹産業の全てを失ったのです。現在は観光都市として人気はありますが、それも今回のコロナ禍で大打撃を受けました。

 

私の少年期には32万人いた人口も、平成の大合併でいくつかの周辺町村を合併しましたが、現在では24万人足らずしかありません。


 30年以上前に故郷から出た人間にアレコレ言う資格はないかもしれませんが、なんとも寂しい限りです。