暴君竜と呼ばれるティラノサウルス(T-レックス)がどんな姿だったか、習った姿によって世代がわかると言われています。
1960年代生まれの私にはもちろんこの仁王立ちの姿として記憶されています。
当時、各種の恐竜図鑑にはこのようなイラストが採用されていました。
これは主として1905年にそれまでまちまちだった出土化石からティラノサウルスという統一名称をつけたヘンリー・オズボーンの学説によるものが大きく、いわゆるのっしのっしと闊歩する
大恐竜のイメージですね。
このイメージを決定付けたのは、1954年に日本の東宝が製作した怪獣映画「ゴジラ」の影響があまりにも大きいです。
初代ゴジラの合成スチール写真。
もちろんゴジラやそれに続く日本の怪獣たちは円谷プロのウルトラ怪獣に至るまで、中に人間が入る着ぐるみが中心であったため,二本足で直立してバランスを取り、狭い視界の中で演技をするためにどうしても仁王立ちにならざるを得ません。
事実、1966年に英米合作で作られた「恐竜100万年」の中のアロサウルスも、
それが生体力学の発達と、コンピュータによる解析によって、ティラノサウルスは、身体を地面にほぼ水平にして行動し、長い尻尾もバランスを取るために地面には引き摺っていなかったことがわかりようになりました。
そこで1993年の「ジュラシック・パーク」では前傾姿勢のT-レックスが登場するようになり、以降これがスタンダードになります。
同様に、ハリウッドでゴジラがリメイクされた
2014年の「Godzilla」ではなんとゴジラまでが前傾姿勢になります。
しかし、この姿は「みっともない」「イグアナの化け物だ」と日米両国で不評の嵐で、
現在のハリウッドゴジラシリーズである2019年の「Godzilla :K ing of the Monsters」からはやはり仁王立ちスタイルに変更されています。
そのゴジラですが、来月公開される最新作の「ゴジラ-1.0」でも仁王立ちの勇姿を現しているようです。
ところで肝心のティラノサウルスですが🦖現在では鳥類の先祖にあたり羽毛に覆われていたという学説が有力になっており、今の子どもたちは
こんなイメージや、
こんなイメージで学んでいるようです。
いずれにせよ絶滅生物なので、全ては想像の世界ですね。それもまた楽しいところではありますが。
ちなみに私が一番好きなゴジラは1989(平成元)年の「ゴジラvsビオランテ」に登場する通称ビオゴジです。
盛り上がった肩、分厚い胸板と太い脚が力強いです❗️
私自身、分厚い胸板と太い脚で仁王立ちしていた時代もありましたが、車椅子の片麻痺ではそれも遠い思い出です。😆
(最後の写真以外の写真、画像はすべてお借りしました)