ハヤカワ,ミステリ文庫 2008年
一片の骨から導き出す情報によって様々な事件を解決してスケルトン探偵の異名を取る人類学教授ギデオンは、格安ツアーの添乗員の友人の勧めで,同じく友人のFBI捜査官との3人で、植物民俗学者の教授が主催するアマゾン川の格安クルーズ旅行に参加する。
驕慢なその教授の他に、同じ分野の助教授や大学院生、昆虫学者、フリーライターなど,どれも腹に一物ありそうな同行者の他に、やはり何か訳ありな船長と、かなりイカれた現地ガイドを乗せて,元囚人護送船だったというオンボロ貨客船は,茹だるような暑さと湿度100%を越える密林に覆われたアマゾンを行く。途中、デッキに出ていた教授目掛けて原住民の手槍が投げ込まれる。
彼は若い頃、この付近で2人の仲間と共に原住民に襲われ、仲間を喪ったものの原住民を射殺した忌わしい過去を持っていた。
槍は 部族の復讐の警告なのか?
さらに一行が立ち寄った先で不思議な穴の空いた骨片が発見された。
密林の闇を解き明かすスケルトン探偵の推理!
ここから加筆、追記。
いや〜楽しかったです❣️
このところ立て続けにイアン・フレミングの007シリーズを再読していましたので、いかに私がボンドファンだとはいっても、60年も前に書かれた作品とその訳文でしたので、読書脳が凝り固まっていたのが、サクサク読める内容と展開で解きほぐされました。
まず引き込まれたのは、ミステリーというよりも、深部アマゾン探検紀行としての楽しさです。
もちろん筆者は実際に行って取材したのでしょうが、イメージの中の物でしかない鬱蒼とした南米の熱帯雨林の圧倒的なパワーと不思議な魅力が行間からヒシヒシと伝わります。そして舞台となるのは私の好きな船🚢❣️舞台設定の見事さと描写にページをめくる手が止まりません。
そして骨から謎を導き、解き明かすスケルトン探偵💀!
私は知らなかったのですが、堂々たる人気シリーズで、本書が日本で出版された時点で、本国では15冊が刊行されており、わが国でも13冊が訳出されていました。
そして思わず誰かに教えたくなる骨や人体に関する科学的雑学がてんこ盛り!
春に読んだ「生物学探偵セオ・クレイ」のシリーズの系統ですな。一人深夜のベッドで『へぇ〜!』『ホホ、うむぅ!』と思わず声を洩らす不思議で楽しい知識満載です。(使い道はないけどね)
謎解きミステリとしては凡庸で、ある程度早い段階で構成は見えます。(これだけ多作家なのですから、厳しくそこを追求するのは酷というもの)
いよいよ寒波も本番を迎えます。肌にまとわりつく暑さが懐かしく恋しい方、コロナ禍で好きな旅行ができずにストレスが溜まっている方、ありきたりな観光旅行は嫌いな方には一読をオススメします。
早朝に眠い頭でレビューを書いていたら,解説と感想を書く前に投稿してしまいました。
今頃になってようやく心残りが晴れました。
引き続き007シリーズに戻ります。日本を舞台にして、映画では丹波哲郎や浜美枝が大暴れした
「007号は二度死ぬ」です。
