夜勤の朝6時30分

患者さん(32人)を2人で車椅子に移乗してフロアーで出てもらいます

7時20分に朝食があがって来るので間に合うようにするためとても忙しい時間


「おはようございます」


「あ・・・は・い」・・この忙しい時間に・・・・


今日外出のご家族だ。

時間も分かっていたし準備もしていたのに心がざわざわとする


この患者さんは入院4日目、睡眠薬を4種類飲んでも寝る事が出来ない

お昼もうとうとするだけでほとんどリグライニングの車椅子で過ごしている

対応の仕方で暴力・暴言・椅子から飛び降りる・なぜか服を脱ぎたがる

とても手に負えなくて職員1人がいつも付き添っていなければならない

72歳の女性

この女性一人のために夜勤は休憩や仮眠を取ることも出来ない状態

インシュリンを3回施行・必ず夕方が低血糖で砂糖水やTZのIVをしている


「何時に外出されます?朝ごはん持ってきてくれましたか?」

「7時だったら今ここで食べてもらって私がインシュリンを打ちましょうね」


「忙しい時間に来てほんとすいませんね・・・」

「さあ~食べようなあ」


新聞紙に包まった弁当箱の上にホッカロンが張ってある

「こうしてたら少しでも暖かいかなあ~っておもって」


私がじ~と見ているから・・・

私は言葉が出なかった、涙が出そうだからだ

ホッカロン・・・・か


6時30分に来るには、早くに起きてご飯を焚き弁当を作って自分も食べてきたのでしょう

自分は温かいご飯を食べた、奥さんにも温かいご飯を食べさせて上げたいのか

その時私の頭の中をめぐった「温かいやさしさ」

こみ上げてくる思いを振り切ってインシュリンを打つ


おかずを見るとタッパに卵の味噌汁のようなものだけだった。

それを見てまた泣けてくる・・・なぜか胸が詰まる

介助で食べさせてもらっているが、急に服を脱ぎかける


「脱がんでもええ!はようたべ~」

軽く認知症があるのでつじつまの合わないことする

でもご主人は優しく話しかけている


今から2時間をかけて加古川の病院まで行く

助手席に奥さんを乗せ自分が運転するという

眼科受診・・白内障の手術を考えているとのこと


このご主人に会えてほんとの優しさを教えてもらった

心が温かく、心が軽くなった


ありがとう・・・