昨夜は
言いたいことを
いくつもいくつも
酷い言葉を
傷つける言葉を
言った。
「貴方に好かれようと思って発言してないから、いくらでも酷いこと言える」
『何を言われても、覚悟してるよ』
『ひとつ聞いていい?…怒ってる?…声のトーンが違う。』
「怒らせるようなこと言ったとは思ってるの?」
『怒らせるようなことを言ったとは思ってない』
『まだ貴方は答えが出せてないみたいだから、明日も明後日も明明後日も電話するよ。11時に。』
「そんなの…狡いよ。毎日電話しなくてもいいって言ったのに。毎日電話しないって言ったのに、明日も明後日も明明後日もなんて…そんなん狡いじゃん…。」
『確かに狡いかもしれないね…』
『いい意味でも悪い意味でも貴方には何でも話せるんだよね』
「貴方は私と電話したいと思ってくれているんだと思うけど。彼女ができたらきっと私はお役御免だし、別に私じゃない誰かでもいいんだと思うよね。」
『誰にでも話せるのと、貴方に電話して話したいのは違うと思うんだけど、どうかな。』
私は返事ができずにいた。
『あれ?マイクの音消してる?』
「消してない。」
「言わせてもらうけど、貴方にいいなと思う人がいて、その裏で私と電話してるのは、キープしてるのと、貴方の元カノと同じことを既にしていることと変わらないんだけど。」
『好きな人とは言ってなかったんだけどな。』
「好きな人とは言ってない。いいなと思う人って言ったんだけど。」
『そうか。』
『私も言わせてもらうけど、キープしているつもりは全く無い』
「本当は昨日、電話に出るつもり無かったんだ。」
『でも出てくれたんだ。』
「いや、勢い出てしまったんだよね。電話したくないわけじゃないけど、間違ったな、って思った。」
「酷い話よね。こんなになってまで、声のトーンがちょっと変わったのさえバレるなんて。」
『どれだけあなたの声を聞いてきたと思ってるの』『気づかないわけないでしょう』『昨日から違和感大有りだわ』
「…貴方から電話が来て、中学の同窓会の話をして、私が貴方に意地悪なことを沢山言って、まぁ声の変化について言われるとまでは思ってなかったけど、そこまでわかってた。」
『こんなに電話した女性は貴方が初めてよ』
当たり前じゃない。初めてじゃないって言ったら速攻電話切ってただろうね。
「貴方を傷つける酷い意地悪なことばかり言ってるけど、泣かされたんだからこのくらい許されるよね。」
『…』
驚いた。
気がついたら朝5:30頃だった。
イヤホンから微かな物音が聴こえてきたから
慌てて画面を開いて
驚いた。
通話時間が6時間超してた。
そして、少しして
『おはよう』
もしかして、私より早く起きてたのかな。
「おはよう」
『寝起きだからかもしれないけど、声のトーンがいいね』
「…」
『あ、言われたからって低くしないでよ?』
「そんな器用なことできないよ。」
『何時くらいに寝て何時くらいに起きたの?』
「よくわからない。何時寝たかわからない。だけど起きたのはさっきって感じ。」
『そう。』
『今何してるの?』
「布団の中」
『…どっち向いて寝てる?』
「……右…」
暫くしたら彼は寝息を立て始めた。6:30近くなったときに、1限があると言う彼を起こしてみたけど何だかもごもご言って起き出さなかった。
そのあと私は昨夜書けなかった授業のノートを書き上げるために起き出した。電話は切らずに。
そしたら、「相手に着信があったため通話を終了しました」って。
そんな時間に電話が来るのね。本当に?
あの人はアップル端末二つ持ってるから
もう片方から電話することもできたんじゃないかな。そうやって考える私は卑しい人間だろうか。
今夜も電話、来るのかなぁ。
それに私は出てしまうのだろうか。
どこへ行き着くのだろうか。
私は幸せなのだろうか。
この関係はやっぱり間違えているんじゃないんだろうか。
mint