告白してもいないのに
フラれたも同然
私の頭の中では
高校生のうち
あるいは
高校卒業するときに
うざいぐらい長いメールをあすかに送って
読んで
って言って
そこには
あすかへの
カミングアウトが書かれていて
同時に
告白して
あすかは返答に困るだろうけど
ちゃんと七海の気持ちを考えて声を掛けてくれて
七海の期待には応えられないとしても
きっと理解はしてくれて
ごめんね
とでも言われれば
あたしだって
流石に諦めなきゃって思えるし
それからも
いい友だちとして
なんとかやっていけるはずだったのに
どうりで、あすかにかまかけても
さらりとかわされるわけか
会いたい
言ってみても
照れるー
あたしも
って言って欲しかった
七海に会いたくてたまらないって
言って欲しかった
そんなの無理だってわかってるけど
そう願わずにはいられなくて
こんなに話せる友だち初めてだよ
あすかの優しささえも
信じていいのかわかんなくなってる
だって、その時は
あすかに男がいるって
知らされてなかったのに
確かに私が一番知りたくないことではあったわけだけど
あすかの全てを知りたいと思うのもまた事実なわけで
かくいう私は
あすかの言葉に対して
私もこんなに話せる友だち初めてだよ
ってはっきり言えなかった
だって、完全に隠してるもん
色んなこと
それなのに
あなたに何もかも話してますから
なんて顔
私にはできないから
私の元カレとじゃなくてよかった
と思うのは
ただの気休めで
私の元カレよりいい人でよかった
と思うのも
また気休めで
自分が男でないことを
こんなに
疎ましくおもい
憎くおもい
哀しくおもったのは
初めてです
昨日の夜は
流石に泣いた
わんわん泣けないから
布団の中で声を立てないように泣いた
泣いたところで
何が変わるわけでもないことぐらいわかってる
けど
どうして自分は男じゃないのか
どうして私は話してもらえなかったのか
どうしてもっと早く教えてもらえなかったのか
どうして気づけなかったのか
どうして私じゃだめなのか
どうして好きになってしまったのか
あすかが他人のものであるのに
こんなにも好きになってしまった
あすかが他人のものであるが故
好きになってしまった
もっと早く教えてくれていれば
こんなに入れ込まずに済んだのに
ここまで深く悩む前に
手を引けたのに
あすかに近づくのを避けて
クラスの友だちと
もっと仲良くすることもできただろうに
あすかに頼ることも
あすかに依存することも
やめられただろうに
昨日一緒に歩いたワールドポーターズで
インテリアを見ていたとき
食器を見ていたとき
ベビー用品を見ていたとき
親子を見ていたとき
イルミネーションが綺麗だと言っていたとき
プリクラを撮っていたとき
私じゃない人のことを想っていたのかと思うと
悔しくて悔しくて
身が引きちぎられる心地がします
あすかが11月16日誕生日で
メールをしました
プレゼントにはネックレスをあげました
長い手紙を書きました
あたしもななみんにつられてカミングアウトしていい?(笑)
その日から
あすか
おかしかった
何かを言おうとしているけど
何を言おうとしているのか
どうしてもわからなかった
七海があすかに直接打ち明け話をしたとき
おもいきって
何をカミングアウトしようとしたの?
と聞いてみたけど
結局言ってもらえなかった
三度目の催促はできないと思って
ずっともやもやしながら
あすかから話してくれるのをただひたすら待っていた
今思えば
そのまま言わないでいてくれればよかったのに
果たしてあすかが
そうなることを予感して言わないでいたのか
ただ単純に言うタイミングを逃していただけなのか
言いたくなかったのか
私には知る由もありませんが
七海の元カレと付き合ったっていうのだけは聞きたくないからー
本当は元カレでなくても聞きたくなかったけど
それは変な発言だからしなかった
その人は無いね
その人じゃないよー
何か引っ掛かっていたものが
こんなにも私を闇へ突き落とす引き金になるとは
あすかがさりげなく
子どもいいなー
みたいに言ってた
帰り際
カップルばっかりじゃんー
ねー
いいなぁ
?彼氏が欲しいと?笑
…いるんだけどね、一応
えー全然知らなかったわー
友だちのスキャンダルにはなるべく驚かない反応をとってるんですけど
えー
と発したその瞬間には既に
驚きを通り越して
全く何でもない話にしか聞こえていなかったように思います
そのときの
あすかの
なんともいえない
おんなっぽいひょうじょう
は
私の脳裏から一生消えないかもしれない
ここから暫く誰か教えてくれなかったんだけど
私の元カレではもちろんなかったわけですが
考えてもみれば
同性の私がこんなにも魅力を感じるのに
男がほおっておくわけないよね
優しくて
可愛くて
頭がよくて
スポーツ万能で
怒ったりしなくて
ボーイッシュに見えるけど
ニコニコわらうと女の子で
サバサバしてるけど
ちゃんと思いやりも持っていて
なんだ
あたしが一番あすかを知っているのに
女の中では
一番あすかを見てるって自負できるのに
一番忘れちゃいけない
あすかと私は同性なんだ
ってことを
どうしてこうも
忘れて
何のんきに
あすかと一緒にいられることを喜んでたんだろう
私が相手じゃ
子どもはつくれない
たとえ
男より
あすかのことが好きで
あすかのことをわかっていて
あすかと一緒にいて
あすかに触れていて
それでも
あすかを好きだと思う男が現れたら
その時点で
きっと
手を引かなきゃならない
強引にでも奪い去って
望みを叶えようなど
絶対にあってはならないことで
なぜこんなことになったのかと
今更ながらに
考えあぐねています。
女じゃなければよかった。
女であるというだけで
同じ土俵にすら立てず
自動的に負けに決まるんです
わたしが
どれだけあすかに
愛してる
と伝えたところで
それが友だちとして
ではないのなら
1mmだってあすかに届かない
私が男にフラれたときは
叫びたいとは思ったけど
泣いたりしなかったし
だよね
って納得したし
まぁ今は仲のいい男友だちになれて
私の恋慕はどこかに消え去ってしまいました
当時は、好きで好きで
どうしようもなかった
でも
特別深い関わりは無くて
ただひたすらに憧れていただけだから
告白前も後も
私の中が変化しただけで
実際の関係は
何も変わらなかった
なのに
今は?
告白してないし
ごめんなさい
とも
嫌いです
とも言われてない
のに
こんなに哀しくて
こんなに悔しくて
こんなに苦しくて
と
繰り返してばかりで
考えても
考えないようにしても
言葉にしても
叫んでも
泣いても
黙ってても
いっこうに減る気配の無いこれらの想いは
一体どこにダストボックスがあるのですか
私
昨日死にました
たぶん
今ここにいるのは
果たして
私なのでしょうか
誰なのーっ?
自分の口からは恥ずかしくて言えないから当ててー
私もそうだったけど
自分の口で
好きな人の名前とか
付き合ってるとか
言えないんだよね
知ってる
恥ずかしがるあすかの一文字一文字が
私の心臓を
何か得体の知れないものに化けて
何か鋭利なもので
刺したり
切りつけたり
何の気なしに
あすかは笑うけど
その可愛い笑顔は
私のものにはなりません
あすかを諦められなければ
二度と
本気の恋などできない
一番手っ取り早い
解決法は
もちろん
あすかには何でも話せるんだ
と言えなかった言葉の通り
何もかもを話すこと。
でも
あすかに重たい荷物を投げつけるのは
ちょっとお門違いなんだよな
本当は
私の全てを捨て去るべきなんだよな
それができればいいのに
人を想うって
死を覚悟しないと
できないんですね
男も
女も
嫌いです
男と女は愛し合う生き物で
男と男
女と女
は愛し合うことができないなんて
不公平だ
なんで男と女は惹かれ合うの?
どうして同性を好きになったら冷たい世界を生きなきゃならないの?
法律がそう言ってるから?
何よ、法律って
同性を好きになっても孤立しない絶対的な保証があったら
もっと早く
誰よりも早く
あすかに
好きだ
と言うこともできたのに
読むの疲れたよね。
まだまだ
想いは溢れてくるけど
とりあえずはここまでね。
電車の前の席に座ってるカップルが
キスをしました
私には
そんな権利も無いんですよ
あすかに出逢わなければよかった
今の率直な気持ちです
あ、横浜帰ってきた。