叫び  畠山丑雄(はたけやまうしお)★★☆☆☆

▼大阪・茨木市に住む作者が地元の歴史や名所を随所に

散りばめながら心の叫びを爆発させていく

▼主人公の男はは周りから見ればかなり変な人

▼協調性に欠け何につけ自己完結させてしまうから厄介

▼自分の欠点に気づきながらも自己改革できない主人公

当然恋愛もうまくいかない▼ところがある日そんな自分に

興味を持ってくれる女性が現れる▼この女性も変わり者

難しい人間同士が大阪万博でデートをすることに・・

▼そこでまさかのエンディングを迎えるのであります

▼ラストシーンはぶっ飛びます!第174回芥川賞受賞作

 

熟柿(じゅくし) 佐藤正午★★★★

▼2026本屋大賞2位・・警察官と結婚し第一子を妊娠

幸せな日々を送っていた主人公の女性「かおり

▼人生を一変させたのは雨の日の夜、車を運転していると

ドスン!嫌な音が・・怖くて確認しないままその場を

離れてしまう▼そしてひき逃げで逮捕され、服役

かおりは刑務所の中で子ども出産することになる

・・・ここまでがプロローグ

▼その後のかおりの人生がどうなっていくのか

▼「熟柿(じゅくし)=柿が完熟し果肉がとろとろになり

強い甘みが出た状態を指す言葉

▼不幸のどん底に突き落とされた女性のその後を描いた

この作品に何故このタイトルがついたのか

▼ラストシーンで納得させられます。終わり方が大好き

 

魔女と暮らせば

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

田中薫子訳★★★☆☆

▼これ翻訳がいまいちな気がするのは私だけでしょうか

▼両親を亡くした姉と弟・・姉は未熟ながら魔法が使える

弟にその力はない(と最初は思い込まされる)

▼そんな2人はある人物に引き取られ、お城で集団生活を

送ることになるのだが、そこから姉が実に悪い人になって

いく▼魔法を悪用一緒に暮らす子どもたちへの嫌がらせを

繰り返し嫌われ者になり  弟は肩身の狭い生活を送る

▼姉は何故こんな嫌な性格になったのか、それが明かされ

やがて心を改めていく・・というのが物語のベクトルか

と思いきや 甘かった まったくもって間違っていた

▼物語は想像だにしない展開を見せ

最後は姉と弟の壮絶な戦いが始まるのであります

 

マイクロスパイ・アンサンブル

伊坂幸太郎 ☆☆☆☆

▼予備知識なしに読むときつい作品であります

▼2つの世界を結ぶ福島県の猪苗代湖

物語はそこで行われる音楽フェスティバルへと向かっていく

▼2人の男が交互に描かれ やがてその接点が見えてくる

・・いや見えてこないかも▼最後の解説を読んで初めて

気づいたので▼時空を超えた2つの物語 予備知識なしに

読み始めると迷路に入り込みます。「それが楽しい」という

考え方もありますが・・

 

すらすら読める枕草子

山口仲美★★★★

▼入門編としては最高の一冊です

▼これまでハードルが高いと思って「枕草子」に触れて

こなかった方はこの本から始めるのをお勧めします

▼清少納言がメッタ切る「かっこいい男」「だめな男」

「素敵な女」「見苦しい女」「みっともない男と女」

「失礼な人」「じれったい人」その価値観の押し売り

そして見事な情景描写・・わかりやすい解説で

「枕草子」の”恐ろしさ”に触れることができます