変な家 

 雨穴(うけつ)★★★☆☆

▼出だしはメチャ食いついたが後半の失速感は否めない

▼推理小説と思ったらホラー小説だったのね

▼理屈が破綻しているところはご愛敬、まあ許せる範囲か

▼代々引き継がれてきた風習を変な間取りから突き止める

▼実際に存在する間取りから発想を得たのかと思いきや

この間取り自体がフィクションなんだそうで冷めた

▼とはいえ次の「変な絵」も読んじゃおっと

 

コンミビ兄弟 

  町田そのこ ★★★★

▼九州に展開するローカルコンビニチェーンテンダネス

門司港(もじこ)こがね村店が物語の舞台であります

▼ここを訪れる客や地域住民とのふれあい エピソードが

散りばめられた連作短編集であります

▼忘れ去られた昭和のご近所付き合いがコンビニを中心に

蘇ります▼正に心温まる作品、24時間営業が当たり前の

コンビニの存在がいかに地域住人に安心と利をもたらして

いるかも痛感させられる作品です

 

四月になれば彼女は

    川村元気 ★★☆☆☆

▼これは誰の視点で感情移入すればいいのか悩む作品

▼主人公が主人公たり得ていない感じがするのです

▼愛している女性にその思いをうまく伝えられず不器用な

優しさと事なかれ主義、言葉足らずが女性を苦しめるので

あります▼男性に「強さ」より「優しさ」が求められる

ようになって久しいが、今や禁句となった「男らしさ」を

持ち合わせない男たちに一石を投じる作品なのかしら

▼別れた女性の悲しい結末も物語全体を回収できておらず

もんもんとしたまま本を閉じました

 

クスノキの番人

  東野圭吾★★★☆☆

▼東野圭吾さん新境地開拓ですかね、宮部みゆきさんの

「三島屋変調百物語り」にテイストが似た作品ですが

2023年オリコン年間文庫ランキング第一位に輝きました

▼さらにはシリーズ化も決まり5月23日には続編となる

「クスノキの女神」が発売されます。玲斗優美の恋の

行方も気になります▼クスノキの中に蓄積されていく先祖

代々の秘密、これが何代にもわたり受け継がれていく

▼少子化が進めば家系も途絶えていく、そんな時代だから

この物語が心に刺さる、クスノキをめぐり次はどんな

物語りが紡がれるのか続編が楽しみであります

 

結界師の一輪華

  クレハ ★★★★

▼面白いわ!「私の幸せな結婚」シリーズとのかぶり感は

否めないが こちらの「ケレン味 」の方が好きだわ

▼華のキャラクターがたまらなくイイ!▼結婚した朔も

嫌な奴かと思いきやとてもイイ人▼人ならざる力を持つ

最強の夫婦がこれからどんな痛快劇を見せてくれるのか

▼早速二巻~四巻を買いに書店へ・・