グレイス・イヤー 少女たちの聖域

  キム・リゲット ★★★☆☆

▼2023本屋大賞翻訳小説部門第3位▼スプラッター系要素

の入った小説、▼描かれるのはある町に残る恐ろしい風習

▼16歳を迎えた女性たちは森の奥に放り出され1年間

集団でのサバイバル生活を送る▼水も食料も自分たちで

調達、過酷な生活の中で『男がいなければ生きていけない』

と思わせるのが目的・・弱い女性は殺され、皮をはがれ

内臓などは薬の成分として使われる▼1年後生き残った

少女たちは・・・▼とにかくエグイ!途中吐き気もするが

この小説に込められた作者の思い・・来日時にこう話して

いる『まだ16歳そこそこの少女たちを商品化する社会への

抵抗があった』▼特に日本はその傾向が強いと見られていて

男目線でつくられていく可愛い子。男女平等は根付いたが

根本部分で女性のアイデンティティは男に支配されている

部分が少なからずある、そこに一石を投じた作品らしい

 

天久鷹央の推理カルテ〔完全版〕

 ファントムの病棟 

   知念実希人  ★★☆☆☆

天久鷹央の謎解き短篇集3作

「甘い毒」コーラを飲んだトラック運転手が意識障害を

おこし一度ならず二度までも救急搬送されてきたのだが

コーラから毒物は検出されなかった

鷹央が突き止めた原因は

「吸血鬼症候群」病院の輸血用血液が度々盗まれる

入院中の患者に疑いの目が向けられ、張り込んでいると

・・まさかの光景が

「天使が舞い降りる夜」小児科病棟に夜な夜な天使が

現れるとの目撃情報が、時を同じくしてと退院が近づくと

容体が悪化し退院延期を繰り返す小学生の男がいた。

退院延期天使の出現 その謎を天久鷹央が解き明かす

 

半沢直樹 アルルカンと道化師

    池井戸 潤 ★★★★

▼久しぶりに触れた「半沢直樹シリーズ」やっぱり痛快!

▼今回は謎解きも楽しめる▼大手企業が中堅企業の買収に

やっきになっている、何故その会社にこだわるのか?

▼中堅企業の味方に付いた半沢が買収を阻止しようと

大企業の思惑を探ると、中堅企業に思わぬ「お宝」が

眠っている事がわかった▼追い詰められた半沢直樹の

大逆転劇!今回も胸がスカっといたしました

 

アリスとテレスのまぼろし工場

  岡田麿里 ★★☆☆☆

▼3月15日から20日まで新潟で実施される

「第2回新潟国際アニメーション映画祭」の

長編コンペティションにノミネートされこの作品

▼早くもNetfilxで独占配信が始まっていておりますが

それを見る前にまずは原作から・・という事で完読です

▼映画の脚本、監督も務める原作者の岡田麿里さん47歳

 今ブレイクしております

 

欲望という名の電車

テネシー・ウイリアムズ★★★★

▼お騒がせ女優・沢尻エリカ様が本格的に仕事復帰

▼2月10日から東京・新国立劇場で幕を開けた不惑の名作

「欲望という名の列車」で主役を演じている

▼薬物事件を起こして以来約4年ぶりの女優復帰となるが

舞台初出演にして初主演というインパクト!

▼沢尻が演じるのは「壊れて手に負えなくなった女」

自信過剰で嘘つき、そして精神を病み周囲を翻弄させていく

▼仕事復帰がこの役って・・尚更観ずにはいられない!

▼この本で予習をし いざ舞台へ