①「天下家康伝」(上)
火坂雅志 ★★★★☆
▼NHK大河ドラマ「どうする家康」予習本
▼敵と味方がめまぐるしく変わる戦国時代
▼徳川家康は織田を選ぶか今川を選ぶか悩んだ末に
織田を選ぶ▼次は武田信玄か信長かの選択、家臣たちは
織田を捨て武田につくよう進言するが家康は悩んだ末に
またまた織田信長を選ぶ、しかし武田勢は強い
織田も時間の問題かと思われたその時武田信玄が病死
▼風は再び家康に吹く、ところが▼跡継ぎの武田勝頼が
父に負けぬ強さを見せ領地を拡大させていく、さらには
徳川家康の嫡男徳川信康に密使を送り 父・家康を捨て
武田につくよう説得▼信康は常々荒っぽい織田信長が
大っ嫌いで その信長の家来と化した父家康を情けなく
思っていた▼そこに武田からの誘い。果たして信康の選択は
・・・下巻に続く
②「天久鷹央の推理カルテ~第1弾~」
知念実希人 ★★★☆☆
▼コミカルでシリアスアでリアル「天久鷹央シ―リーズ」
その第一弾であります▼物理的な治療では治すことが
できない厄介な患者を専門に診察する女医・天久鷹央
▼天久と小鳥の掛け合いがストーリーをリードしていきます
▼推理・医療・怪談の合体、病名がわからない奇妙な症状の
原因を解明していく連作短編集であります
③「母性」湊かなえ ★★★★☆
▼母親の過度な愛情を受け育った「ルミコ」
▼その結婚相手は母親の愛情を知らない「田所哲史」
▼2人の間に生まれた娘「清佳」はどんな人間に育つのか
▼祖母→母→娘 3代にわたり引き継がれた母性は
ある出来事ををきっかけにガタガタと崩れ落ちていく
▼夫のキャラが物語の絶妙なスパイスとなっております
▼さすが湊イさんイヤミスの女王であります
④「黒鳥の湖」
宇佐美まこと ★★★★☆
▼凄過ぎる嘘と裏切りの連鎖、あの出来事と あの事件
あの人もこの人も 皆~な繋がっていたなんて
▼数々のエピソードをよくぞここまで回収しましたな・・
と驚くばかりの作品です▼信じていた人たちに次々裏切られ
身近にいる人の表と裏の顔のギャップに背筋が凍る物語り
⑤「鞍馬天狗1~角兵衛獅子~」
「鞍馬天狗2~地獄の門・宗十郎子頭巾」
大佛次郎 ★★★★☆
▼映画、テレビ、紙芝居で大人気を博した幕末のヒーロー
鞍馬天狗▼大佛次郎が生んだ架空の人物ですが
まるで実在していたかの如く現代まで語り継がれています
▼ひょうんなことから手にした原作本、読むともなく
ページをめくると止まらない止まらない、あれよあれよと
2巻まで行ってしまいました。小学生にも読みやすい文章
▼幕末の京を舞台に、入り乱れて闘う勤皇の志士と新選組
近藤勇と鞍馬天狗のやりとりが実に素敵なのであります