「ザリガニの鳴くところ」 ★★★★★

作:ディーリア・オーエンズ 訳:友廣純 

▼最近読んだ中では群を抜いてイイ!

▼悲しく・切なく・もどかしく腹立たしい▼湿地に住む少女が背負う

重荷、人種差別、貧富差、虐待・・

▼親に捨てられ地域に捨てられ孤独に耐え懸命に生き抜く少女

▼支えたのは湿地の豊かな生態系だった

▼彼女に心を寄せる2人の男性、どちらが善でどちらが悪か

▼そこで起きた殺人事件、警察の偏見により逮捕された少女、

裁判の行方は?▼物語の行きつく先はホッとしてガーン!

参りました!降参です。

 

「オルタネート」加藤シゲアキ★★★☆☆

▼前評判でハードルを上げ過ぎてしまいましたね

▼一言でいうと中途半端、しかしそれがこの物語のテーマという

見方もできなくはない▼表題になっているオルタネートとは

高校生限定のマッチングアプリであるが、これが物語でどんな

核をなしていたのかというと実に中途半端▼登場人物たちの

キャラクターも物語の着地点もしかりである▼途中何度も他の

本に寄り道しながら何とか完読▼事前の騒ぎ過ぎさえなければ

普通に評価できたのに▼期待値を高める宣伝方法は逆効果

だった気がするな。本屋大賞の順位が正当な評価かと

 

「お探し物は図書館まで」 

         青山美智子 ★★★☆☆

▼2021年の本屋大賞第2位の作品です

▼5つの物語り全てに登場する図書館の司書「小町さゆり」さん

▼悩みを抱える人たちとの短い会話で その人が今読むべき

本をリストアップ①婦人服店に勤める21歳の女性には

「ぐりとぐら」②家具メーカーに勤める中間管理職の男性には

「英国王立園芸協会と楽しむ植物のふしぎ」なる本を薦める。

するとその本が悩める人たちのツボを刺激し、立ち直るキッカケに

なる・・というもの、作中に出てくる本は実際に出版されている

ものばかりです▼登場人物と同じ悩みを抱えている人は是非

参考にしてみてはいかがでしょう▼まったく毒のない作品ですが

何か既視感がある、どこかで読んだことがあるような??

 

「いのちの停車場」 南杏子 ★★★★

■延命治療・終末期治療、自分だったら・・と真剣に考えさせ

られた▼映画を見る前にと原作を手に取ったが、主人公の

女性医師は吉永小百合、父親は田中泯と頭の中にインプット

されていて読む上でイイ効果を発揮、映像をリアルに思い浮かべ

ながら完読▼最期は「できれば自宅で迎えたい」

「自宅で迎えさせてあげたい」患者とその家族の思いに寄り添う

巡回在宅医の物語り▼舞台は石川県金沢市、その情景描写が

またいい味を添えている。良い本です。

 

「高校事変Ⅸ」 松岡圭佑 ★★★☆☆

▼オウム真理教の地下鉄サリン事件で死刑になった

麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚、その残された子ども達を

モチーフにしているであろう本作品▼あまりにも有名になった

犯罪者の子供たち、居場所はどこにあるのか、どう生きるのか

▼世間や学校からの差別、公安による監視、マスコミの目、

その在り方を問う本作品▼親は自身の欲望を叶えるために

罪なき一般人を平気で殺戮してきた▼その娘・17歳の高校生

優莉結衣は父親が関わった犯罪組織の一掃を図り悪い奴らを

片っ端から殺していく▼「正義ある殺人」という矛盾に満ちた

作品だが、遂に9巻まで付き合ってしまった

▼ベトナムで結成された犯罪組織の一掃は9巻で完結

▼10巻からは次なる巨大組織との戦いが始まるようだが

これを率いるのは自分の兄・・・そんな予告がまたまた好奇心を

搔き立てる▼突き抜けたバカバカしさに完全に洗脳されてしまって

いる私であります。