みなさん、こんにちは。キラキラ

 

小学校で特別支援学級の担任をしています。 

また、特別支援教育コーディネーターも兼務しています。

 

わが家には息子が2人。兄は知的な遅れを伴う自閉症です。

 

障がいがあるお子さんや、その親御さんの気持ちに寄り添って支援していきたいな ─── と思っています。

 

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【「くじびき」で公平に席替えをした結果…。】

Qくんと、Rくんは大の仲良し。休み時間も授業中も、ずっと何かしゃべっています。内容は、授業に関係あるものから、全く無関係のことまでいろいろです。

 

そんな二人が、毎月実施される席替えで、偶然隣同士になってしまいました。もちろん二人は大喜びです。

 

先生は、「他のお友達の勉強の邪魔になるようなら、強制的に先生が二人の席を決めます。」とみんなの前で宣言して、とりあえず様子をみるということで許可をしました。

 

【通常の座席決めで、みんなが納得できる基本の約束ごと】

水色の□は、視力や聴力に配慮が必要な子の席

紫の楕円は、支援級に在籍している児童の席

桃色の楕円は、優しく関わりの上手なお友達がよく配置される席

赤の楕円は、隣の人によっては、おしゃべりが多い児童の席

緑の×は、支援級の先生がベタ付き支援・指導をする場合の席(支援級在籍児童の調子がよい場合は、赤の子の指導に行ったり、支援級に在籍はしていないけれども、配慮の要する児童を支援しに行ったりもするので、常時ここに定位置でいるわけではない)

 

もう、お分かりだと思いますが、もしQくんと、Rくんが再三先生の注意を受け、それでも改善の見込みがないようでしたら、赤の楕円に強制移動されることになるでしょう。

しかし、それは、本人たちにとっても、お友達にとっても良い事なので、比較的素直に従ってくれます。(えぇ~っ?!と、文句はでますが…。)

 

赤楕円の席に飛ばされた児童は、さすがに遠方の仲良しにはしゃべりにくく、静かになってきます。(仲良しの友だちの顔が見通せず、しゃべる気力が失せてしまうようです。)

 

なぜ、始めからもっと、授業妨害にもなりかねない二人に対して毅然とした態度で臨まないのか疑問をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。

 

実は、特別支援教育と生活指導とは区別がつきにくく、時には両方の課題を同時に抱えている場合もあるからです。

 

つまり、「何度注意したら、分かるんだ!」や、「さっき、注意しただろ。しゃべるな。隣に迷惑だ。」は、障がい特性がある場合は、通用しない時もあるのです。

 

しかし、障がい特性でなく、本人の自覚が足りない、これまでの養育歴にも関係している。今の生活環境に課題がある…。などの場合もあります。

 

本人が専門機関や病院に行っていない場合、学校としては、適切な対応ができない場合もあり、とても悩ましいところです。