今年に入って、最初に観たのは、歌舞伎座の昼の部。

これから1年以上続く「歌舞伎座さよなら公演」の1回目。

染ちゃんの出演は2幕目「俊寛」で、お役は丹波少将成経。


「俊寛」は、今までいったい何度観てるんだろう、、、、。

先代の勘三郎さんの俊寛は、何度も何度も観ていたと思う。

特に、入院される前の日の舞台もたまたま観ていた。


具合が悪いのか、役どころとして苦しそうなのか、

判断がつかないくらい、入り込んだ演技だった。


この時は、それまでも何度も観た俊寛ながら、涙が出た。

渾身の演技だったからだろうと、あとから思う。



他にも、中村富十郎、先代の片岡仁左衛門、当代の片岡仁左衛門、

中村勘三郎、中村吉右衛門、そして、幸四郎パパ、、、、。

おそらく他にも何人もの俊寛を観ている。


もう一度、号泣してしまったのは、2007年お正月公演の吉右衛門の俊寛。


こちらの精神的なものもあったのかもしれないが、

ホントに切なくて、かなしくて、やりきれなくて、

そして、俊寛を理解出来た気がした。



俊寛ったら、ホントは帰りたいくせに意地張っちゃってさ!

と、ずーっと思っていたけれど、それだけではないって思えた。

そして、俊寛本人は実は結構若い人なんだってことも理解出来た。


今回のパパの俊寛もとてもよかった。

パパの芝居が以前と比べて、よけいなものがそぎ落とされて行って、

洗練されて来ているのがよくわかる。

今回は特にそう。


素敵だった。



一方、染ちゃんの役どころの「丹波少将成経」。

この人、実は大嫌い(ごめんね、染ちゃん)。


だって、この人の欲望がこの話しのすべての原因だから。


鬼が島の千鳥と結婚するなんて、、、。

しかもなれそめは、彼女が裸で水浴びしているところをみちゃったからだったよね?

帰国の船に、当然のように島の女性を乗せようとするし、

しかも、乗船させてもらえない千鳥を無理に乗船させようともせず、

「だったら、ボクは残ります」と発言するでもなく、

俊寛が瀬尾と戦っている時に手助けするでもなく、

俊寛が残ると言えば「お労しや、俊寛殿、、、」と手を振るし。



「すべての原因はおまえなんじゃ~~~!!!!」

と、腹立たしくてしょうがない。



でも、今回は染ちゃんの成経だから、許してあげる。

色っぽいし、若いし、仕方なかったんだよね。


ほんとに、も~DASH!


罪つくりなんだからぁラブラブ