真っ赤な唇が艶かしくて。


唇ばかりを見続けてしまいました。





パパの弁慶1000回公演以来のはじめての勧進帳が、

今月の歌舞伎座です。


染ちゃんは「義経」。



お行儀良くて、品格を兼ね備え、凛とした、

弁慶でなくても、命に代えてでもお守りしたい「義経」に仕上がっていました。




ただ、義経はほとんど動かないんですよね~


今回は逆にどれだけ動かないかを見てみようなんて、

意地悪心ドクロが起きてしまい、

ひたすら義経を見続けることに。




ぴたりととまった両腕の色の白さとしなやかさ。

ふわっとも動くことのない頭。




う~む、、、、そうなると、見続けるところは、

唯一見える唇キスマークのみです。




きゃ~ん!

すてき、すてき!

なんて艶かしい「紅色」なんでしょう!


いや~、ビデオで撮ってアップにしたいくらい、ステキな唇でした(違ッ!)






「判官、御手を取り給い・・・」

の部分ですが、義経はあんなに弁慶に近寄って行ったんでしたっけ?


上半身はあそこまで折らなくてもいいような気もしました。


ま、見る場所の角度にもよるのかな?





1000回を超えてもなお進化している弁慶。

そして、キッチーの富樫。




どちらかが何を語っても、拍手拍手の歌舞伎座なのでした。
(盛り上がりすぎ?)





く~~~~っ!

泣けた、泣けた、泣けました~~~~~っ!




いよいよ、竜馬の最終章。



ShowRock演ずる中岡慎太郎とのセリフの掛け合いが楽しく、

ヒトカワむけて明るい竜馬がそこにはいました。




絶品は芝のぶ丈の下女。

チラシの配役に名前が入っていなかったのに、

ある意味大きなお役で、

この存在がこの幕の竜馬を優しくさせて行くのがわかりました。




竜馬、とっておきのセリフ。

(他のものに手柄をとられてしまうと心配する中岡に)


「手柄なんていくらでもくれてやれ。

 その道を切り開いて行くことが大事なんだ」



、、、なんかもうちょっとカッコいいセリフ回しだったようには思いますが、

今、仕事で、かつてないものを作ろうとしている私にとって、

こんなに心に響くセリフは他にはありませんでした。



切り開く人は本当に孤独で辛い思いをしますが、

かといって、その手柄は後からついて来た人がさーっと持って行ったりするものです。



そうしたことをもやもやと考えていた時期だけに、


「手柄なんてくれてやれ」は、ずっし~んと響きました。




そうだ!

道を切り開くことが大事なのであって、

手柄が欲しくてやるんじゃないんだ!と思い、気持ちが明るくなりかけたとき、

竜馬は殺されてしまうのでした。




「慎ノ字、俺は脳をやられている、もういかん」




え~んあせる



江戸東京博物に行ってきました。

「市川染五郎の歌舞伎であそぼ!」です。


トークショーが45分。

残りの時間が子供たちのワークショップのお披露目会。



いろいろあって楽しかったのですが、

私としては「歌舞伎なりきりわざくらべ」を

染ちゃんが生で踊ってくれたのがとてもうれしかった!!




衣装もNHKから借りて来たとのことで、

まさにテレビの姿そのままでした。



to be to be ten made to be



あ、この画像は「いざや、カブかん!」のDVDですが、

まさにこの通りです。

ほんと、、、、カッコいい~~~ラブラブ!




バックのスクリーンでDVDを映しながら、

目の前では本人が踊ってるんですよ~~~ドキドキラブラブドキドキ


今回は「丹前編」ということで、

子供たちにも思いっきりカブいた衣装を作って来てもらったそうです。



「丹前」って、こんな意味があるんですね。




to be to be ten made to be






ほんとにほんとに、染ちゃんの踊る姿はステキです。


は~っ


今日は染ちゃんのきびきびした踊りと、

最中の目力を思い出して、幸せに浸ります。




ほんとうは行けないと思っていたのですが、

突然休みになることになり、

しかも、チケットを譲っていただいて、

いろいろな偶然がかさなり、昼の部に出掛けてきました。


素晴らしかった。


「伊賀越道中双六」は、吉右衛門、歌六、芝雀、歌昇のメンバーで、

笑いあり、涙あり。

メリハリ効いてて、面白かったです。

会場中も大受けで、

最後はみんな涙、涙。


公会堂でここまで芝居に浸れるのは、

やはり、役者の力によるものでしょう。


特に、歌六さん。

本当に上手だった~~~~。




そして、お目当て染ちゃんの「奴道成寺」。


いや~。

ほんとに、観に行ってよかったです。

すばらしいです。

大興奮です。



踊りの確かさ。

スピード感。

人々に笑いを起こさせる踊り分け。


そして、なんといってもきれいです。

踊りはもちろん、衣装も、染ちゃんも。


ものすごくお得感があって、

お隣のおばあさまは、幕がおりた瞬間に

「アンコールしたい」ってつぶやいていました。


これで、6800円はお得すぎます。

しかも、実は私がいただいたチケットは財団友の会のチケットで、

実質6000円。



他にもたくさん面白いシーンはあったのですが、

中央コースはまだまだ半分も回ってませんものね。

ネタは伏せておくとして。



思いがけずに元気をもらって、

また、明日から頑張れそうな気がします。




前回の文章を読み返したら、「門出祝寿連獅子」について、

金太郎君のことだけ書いているので、
 
染ちゃんについても書き留めておきます。
 
 
 
たぶん、私はどうしようもないくらい、染ちゃんの獅子が好きなのです。



染ちゃんの獅子を観たら、申し訳ないけれど他の方の獅子は心に響きません。



特に、今回は親獅子だから、今までともちょっと違います。



染ちゃんが子獅子の時は、とにかく元気できびきびしていて、

獅子を踊れる喜びが体中から溢れているように感じていました。
 
 

とにかく、気持ちがいい。



そして、今回の親獅子はその機敏さに加えて、

包容力? 優しさ? 大人?

なんとも言葉で言い表せませんが、

体から醸し出す親としての(あるいは獅子としての)

オーラみたいなものを感じてしまいました。
 

親としての獅子の大きさ、雄大さ、気品みたいな何かがありました。



心にずしんと響きました。




そして、獅子の時の染ちゃんの見得のきりかたは絶品ですが、

金太郎君もその方法を一生懸命マネしていたので、

将来は染ちゃんみたいに、獅子の前髪をゆっさゆっさと揺らしながら、

きらっと瞳を光らせて、「いよっ! 若高麗!!」と声をかけたくなるような

素敵な獅子へと成長していくのでしょう。






次回の染ちゃんの獅子は、新歌舞伎座で金太郎&染五郎の連獅子となるのでしょうか。


それまで、しばらくお預けかと思うと、

やはりもう1回、歌舞伎座へ足を運びたくなります。