ボリショイバレエ『ジゼル』@東京文化会館
今回は初日ということで日露関係者がいらしていて、ロシアの副首相と安倍首相の挨拶も公演に先立ってありました!
ジゼルは前回のロイヤルバレエの来日公演以来の観劇
すごく注目ポイントがピンポイントかもしれませんが、
ボリショイはロイヤルの演出よりも
アルブレヒトが村人の衣装に着替えるところが強調されていて貴族という素性を隠している点が分かりやすく、
ジゼルが死ぬところもショックによる発作が大きいように感じました。
ジゼルの死は時代によって解釈や演出が変わってきているとのことですが、方向性はどちらのバレエ団も現代的な解釈なのかなぁーと。
あと貴族の衣装が思ったよりすごくモダンでびっくりしました。
キャストはこちら…
ジゼル スヴェトラーナ・ザハーロワ
ザハーロワのジゼル、言うまでもなくですが、素晴らしかったです…
アルブレヒトを見つめる表情や手首を少し曲げるだけでも伝わる、すごく恥じらいがあってピュアなジゼル。
ウィリになってからの踊りはジゼルの面影も残しつつ達観した表現と儚げな美しさ、本質的な心の優しさが涙を誘いました。
いやーなんかもう美しすぎて。
言葉で表現出来ないですね…
ただ、ジゼルという作品は皆さん2幕の方が踊りやすそうというか…存分に踊りの本質が発揮されるのは2幕のウィリになってからなのかなと思いました。
1幕のマイムは本当に難しいんだろうな…と感じました。
でもそんな事を感じさせない演技や踊りは相当な経験と努力だろうな、と。
無言というのは想像力を最大限に刺激されるのですごいなぁと感じました。
アルブレヒト デニス・ロヂキン
ロヂキンのアルブレヒトは明るくてまっすぐな印象。
素直で嘘がつけなくて、婚約者の前で白状してしまうのもしょうがないなという感じでした。笑
すごく品があるのに明るさもあって貴族の役にぴったりでした。
ミルタ ユリア・ステパノワ
みるたはなんとユリアさん!!かなり美味しい配役でホクホク。
正直ロイヤルで見たときにミルタとジゼルの実力差がすごくて残念だったので、今回は大満足。
素晴らしいスキルが白く冷たいミルタを表現していました。
今回4階席でオペラグラスも使わず観ていたのですが遠くから観る方が技術と表現が伝わってくる気がするのはなぜだろう…
はぁぁ感想になるとどうしてこう陳腐になってしまうのでしょう…
とにかくこの美しさを表現するには足りないボキャブラリー…
観た後は、自分もひとつひとつの仕草や言動も美しくありたいなと思えました。