著名な経営者などから生きた経済を学ぶモーサテ塾。今回は、ラグビー日本代表のヘッドコーチ、エディー・ジョーンズさんを講師に迎えた「モーサテエディー塾」の最終回、4時限目です。エディーさんはラグビーのコーチという職業を愛し、今もその道を究めようと学び続けています。そんなエディーさんから「自分らしく成長する方法」を学びます。

 これまで南アフリカ、オーストラリア代表、日本代表、イングランド代表のヘッド―コーチをしてきたエディーさん。輝かしい成果もあり、解雇されるという嫌な経験もしました。エディーさんは、嫌なことから学ばなければならないと感じたそうです。リーダーは反省という価値観をもつべきとエディーさんは言います。いろいろな結果が起こりうる可能性をはらんでいる中で力不足も不利な状況も受け入れて前進すること、失敗の責任を負い、なぜ失敗したのかを振り返ることがリーダーにとっては大切な仕事です。

 人生は一瞬の出来事の連続で、成功はとどまることがない。モチベーションを保つためには、3か月に一度、改善すべき課題を3つ挙げ、取り組むこと。毎日、エディーさんは4時に起きますが、毎朝30分はその日の予定、昨日はどうだったかを振り返り、日記にします。リーダーは向上心をもって謙虚に取り組むものです。

 これまで影響を受けたリーダーは、オーストラリア代表ヘッドコーチを務めたボブ・ドワイヤー氏は常に新しいアイデアを探し、どん欲に成長を求める。エディーさんは、かつてドワイヤー氏から代表選手に選ばれなかった経緯を持っていますが、その時を振り返っても選手の潜在能力を見抜く目、伸び代に目をつけることは大切だと痛感したそうです。

 他にサッカーのファーガソン氏は、人を観察する目に長けており、人の習慣や行動、話し方を観察し、通常と違うときは気配りするなどの気遣いに長じているそうです。同じくサッカーのグアルディオラ氏は、戦術眼に長けています。優れたリーダーは、仕事に焦点を絞り、集中しています。常にやるべきことを、ひたむきにやり続けます。

 挑戦するモチベーションの源泉は、その仕事が「好き」であることです。好きだから情熱は続きます。一つでも学びがあれば、それは経験になり、糧になります。好きだからこそ、常に学び、向上し続けることができる。エディーさんの日本代表ヘッドコーチとしての今のモチベーションは、日本ラグビーの集団と個の特性を生かしたレガシーを残したいという情熱です。世界のトップ4に入り、世界に通用する日本ラグビーを確立するという高い目標を掲げています。

 人生の転機で意識することは、自分が本当に好きなことを見つけること。または、自分にあったものを見つけることです。好きなことを仕事にすべきで、自分の強みを見つけること。そして、自分のやることにコミットすることです。焦点をあてて、ひたむきに、よりよい自分をコミットすることで成長できます。好きが情熱の源泉で絶えず、成長する自分にコミットできます。結果、仕事が得意になれば、自然に悩みはなくなります。

 多くの成功者は、最初は稼ぐためにというよりも、むしろ好きなことに夢中になり、それでやる気や学ぶ意欲が向上しやすくなると言っています。好きだからこそパフォーマンスを発揮しやすく、結果や成果を残すことでキャリアップにつながります。「好き」という気持ちがあれば、新しいスキルや知識をインプットしやすいので自分の成長につながりやすいのでしょう。好きなことを仕事にするために必要な勉強をはじめることも大切です。仕事はやりたい気持ちだけでは成功できず、不随してスキルや知識が求められます。仕事に焦点をあてたら集中してひたむきにやるべきことをやり続ける謙虚さも大事なことだと思いました。