タイムリープして会えたケイくんは、きっと変わらない大きな瞳を見開いて、
ケイくん「今日一驚きました!」
って言うかもしれない。
そう思うだけで、さっきまで流れていた涙が止まった。
泣きすぎじゃんと、自分にツッコミを入れてから既読が21時間つかないLINEを見つめる。
ケイくんには一応報告と思って、新しいバイトの事を連絡していたから。
忙しいのだろうけど、
LINE返してほしいな。
多分既読つけないで読んではいると思うけど。
あーー乙女が発動してしまう。
男でも女でもない、ただの人間としての自分自身でありたいと思っていたのに、私どうかしてるんだろうな。
恋は脳のバクで、気の迷いだと呪文のように思っていたのに。
この苦しさがないから夫とは普通に付き合えたのだと思う。
愛しさと苦しさ両方無い方が、一緒に生活するにはちょうど良いと思ってた。
そんなのただの同居人だよね。
仕事できて、頭良くて、話面白いから尊敬していたし、私のことを死ぬほど好きだと言うし、健康的な感じだったからまぁいいかなと思っていた。
愛して無いけど、嫌いではなかったから。
よくそんな同居人と子供作ったなと、自分の愚かさに気づいたのは、他に好きな人ができたからなんて笑えない。
本当笑えない。
ケイくんLINE
「良かったですねー
おめでとうございます」
この世でこんなに嬉しいLINEってある?
また泣きそうになった。
社交辞令なのにケイくんが生きてて、LINE返してくれただけで嬉しい。
本当にケイくんのご両親様、ケイくんを産み育てて下さってありがとうございます。
素直に感謝の気持ちを神とご両親に捧げた。
どんなゾンビだよ!
また自分にツッコミを入れていた。