親は親に急になるわけではないと、自分が親になって分かった。

今では自分の親が私にした事も仕方ないと思えるようになった。

家族から大事にされた記憶もあるし、邪険にされた記憶もある。

だからか、若い頃は情緒不安定だった。

結婚に夢も希望もないと思いながら、それでも憧れがあった。

相手を大切にすれば、大切にされると思いたかった。

愛や絆に憧れて、勝手に相手に期待した私は、温かい家庭を築けてはいない。

我慢して自己犠牲が愛だと思って無理しすぎた。

仕事でも、家庭でも、自己犠牲の上には後味の悪さが残るのに他の方法を試せなかった。

そんな事を考える余裕が、40代になると不意に目の前現れる。


これで良かったのか?

このままで良いのか?

これからどうすれば幸せになれるのか?

今は幸せなのか?


良いも悪いも、両方が雁字搦めになっている。

縛り縛られぐるぐる立ち回るうちに、このように身動きが出来なくなる。

自分自身で追い詰められて封じ込められていくような、窮屈で苦しくなる。

そんな結婚生活になってしまった。


夫「金さえ払えばそれでいいだろう。」


家族に対する責任として夫が私に言った言葉だ。


結婚前の夫は、

「元々他人なんだから、お互い思いやりを持っていこう!」


私にそう言ったのに…

その言葉を忘れたのかと聞いてみたら。


夫「…覚えてない。」


絶対覚えてるはずなのに、知らないふりをする。


知らないふりでどうにかなるなら、私も彼の行動を知らないふりでいる方がいいのかな。

パソコンに保存されている大量のアダルトビデオ。

コロナ禍になってからはキスもない。

その前から、年に一回あるかないかのセックス。

何年も前に買ったコンドームは、半分も使われないまま使用期限が切れている。

私は、一生セックスしないで生きていかなければならないのか。


セックスを拒否しているのは、お互いだ。


「そんなにセックスがしたいなら、やってやろうか?」


しないのか聞いた時に言われたセリフ。

やってやろうか?って何様なの?

絶対夫とはもうしたくない。

でも離婚しないと不貞行為になる。

結婚って本当に不便。