モーさんのお姉さんは、7年前に他界してます。
私は一度も会ったことがありません。ただ、お姉さんが病室で(その時は緩和ケア病棟だった)いよい最後の時に病院だけ行きました。
突然モーさんがデート中に「悪いけど病院寄ってもらえないか??いよいよヤバイかもしれん」と言って病院へ行ったんです。
私はまだ付き合っている時だったし、緩和ケアの個室に入る事を躊躇しました。気を使わせるし、見ず知らずの人間がいきなり顔を出せば迷惑だろうと。モーさんも実姉と険悪になってからなかなか病院へ行けなかったようで、意を決してのお見舞いでした。
なぜ私とデート中に彼は遠ざかっていた姉の病室を訪ねようと思ったのか…。真意はわかりませんが、もしかしたら病で痩せていく姉を見たくなかったのか、過去への遺恨なのか…。私に病院までついてきて欲しかったのかなと今では思います。
義姉は、不倫して子供ができてしまった時に、モーさんと随分揉めたようです。モーさんは「愛人なら愛人らしく家庭を壊すな。シングルマザーとして覚悟を決めろ」と怒り、義父は娘の事を真正面から受け止めきれず結局逃げて放置、義母は娘のしたことに心を痛めながらも結局見捨てることが出来なかったみたいです。
随分兄妹としてわだかまりが残ったようですが、義姉が癌になり、弟として病室へ行って帰ってきた時は目が真っ赤でした。
色々言いながらも、モーさんはお義姉さんが好きだったんだなとその時感じました。
私は時々お義姉さんの事をモーさんに聞きます。返ってくる答えはいつも「要領だけはよくて、部屋は汚くて、自由人だった。ワガママだったけど、女だから手はあげられないし。俺の物も借りパクしてたわ」と言います。でも、悪口には聞こえないんですよね。
私も自分の子供たちが姉妹で頻繁に喧嘩してますが、気がついたら仲良く遊んでます。
姉妹や兄妹って色々あるけど、結局どこかで思い合ってるのかもと感じるこの頃です。