「男たちは北へ」風間一輝
チャリダーかつ旅好きな私の好きな小説です。
その昔、仲の良かった先生がはなたびは男に生まれてたらもっと幸せだったんだろうなぁと苦笑しながら貸してくれた本です。(先生、それならこの本貸さない方が良かったんじゃと思ったのは秘密w)
主人公が自転車で東京から青森へ向かう話で、
しかもこの主人公、若者でなく44歳の中年男性、アルコール依存症のおまけつき。
ミステリーとありますが、謎解きらしい謎解きはありません。
青森までの行程は著者が主人公と同じ装備・行程で走った経験を元に書かれているものなので読んでいてリアリティもあり楽しく読めます。アルコールが切れたときの描写も結構リアリティありますw(蛇足だけどアル中小説は中島らもの「今夜、すべてのバーで」が好き♪)
野宿やヒッチハイクについては経験者なら色々思うところもあるはず。(ただし現代では厳しい部分も多いw)
それに何より、登場人物が良い。
それぞれがそれぞれの意思を持っていること。
そして損得よりも意思を優先して行動していること。
若ければまだできることだけど、年を重ねる程それを貫くことは難しくなるんですよね。
読んだ当時は少年に自分を重ねながら読んだけど、今は主人公や尾形よりの視点になってしまったのが悲しいw
旅について色々語ってる部分がありますが、そうなんだよ~の連続。
逃げ出したくて突発的に旅に出る、
出ているうちにどうでも良くなってくること、
目的地まであえて遠回りしながら目指すこと、
初めて通る道と一度通った道の違い、
目的地に着いてから、もっと先に行きたくなる衝動。
旅をする人なら一度は経験するものなのかもしれません。
これを読むといつも、あ~男に生まれたかった~と思うのです。
(男として生きることが実際どんなのか分かりませんが、旅に出るなら男の方が都合が良いのは確か。)
そして旅に出たくなる。
旅をしても問題は何も変わりはしない。
だけど、自分の中の何かが変わる。
何かは何なのか分かりません。
でも何かなんです。
だから北へ向かいたくなるんだろうなぁ。
あ~ますます旅に出たくなってしまった。。。。